ゴーヤの気ままに映画

見たい作品がある時に書いているので定期更新ではありませんが大体月に2,3本は新作鑑賞して投稿しています!文章は苦手なので下手なのはご容赦ください。評価は甘口カレーくらいの甘さ( ^ω^ )

映画『死刑にいたる病』あらすじ・感想・ちょっとネタバレ やっぱ阿部サダヲ好きだなぁ( ^ω^ )

 いろんな俳優さんがいる中で阿部サダヲの演技は私のツボにハマってます(´ω`) 映画を見ていていっつも好きになるのは「THE 主役!」みたいな俳優さんじゃなくて「3枚目」と言われるおもしろ担当みたいな方が好きなんですよね!

 

 今作の阿部さんもそうですがムロツヨシさん、浜野健太さん、佐藤二郎さんが大好物で出ている作品の多くを拝見しています(゚∀゚) 特に福田雄一監督とムロツヨシ、佐藤二郎が一緒になったら間違いないですよね!! 誰が見ても絶対に笑うしww

 

 そんなおもしろ枠が印象的な方でもシリアスキラーがピッタリハマるのが阿部サダヲさん。真剣な役も笑わせてくる役も両方がしっくりくるのは数少ないと思います。

 

 ミステリー小説の原作を『孤狼の血』や『凶悪』などのアウトロー作品でお馴染みの白石和彌監督。このジャンルに強い監督さんですからいい作品になるのではと期待値高めでございます( ^ω^ ) 日ごろ小説とは無縁な生活のため内容は存じ上げないですがワクワク!

 

 さっそくいってみよ〜〜〜٩( ᐛ )و

 

作品情報・監督情報

 2015年に原作者・櫛木理宇が執筆したミステリー小説。刊行された小説『チェインドッグ』を改題し、2017年に『死刑に至る病』として文庫化された。

 

 今回監督を務めるのはアウトロー作品に定評のある白石和彌。2010年に日本で公開された『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で長編作品デビューをし、ノンフィクション小説を元にした映画『凶悪』(2013)では第37回モントリオール世界映画祭に出品・LA EigaFest2013招待作品として上映された。

 

 2018・21年公開の『孤狼の血/孤狼の血 LEVEL2』や香取慎吾主演の『凪待ち』(2019)など多作ぶりをみせている。

 

 ここ5,6年で多くの映画作品を制作されていますがどうなるんでしょうかね?! まぁミステリー作品を扱うのは初めてではありませんし今の段階で懸念するようなところはありませんね(´ω`) あぁ〜〜〜楽しみだ!

 

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キャスト<役名

阿部サダヲ<榛村大和

 1970年4月23日生まれ、千葉県出身。92年より松尾スズキ主宰・大人計画に参加。同年に舞台「冬の皮」でデビュー。映画やドラマ、バンド「グループ魂」のボーカルとしても活動するなど、幅広く活躍している。07年に映画初主演を務めた『舞妓Haaaan!!!』(水田伸生監督)で第31回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞、17年『彼女がその名を知らない鳥たち』(白石和彌監督)で第60回ブルーリボン賞主演男優賞を受賞。

 19年放送の大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(NHK)では主人公の田畑政治を演じた。その他の主な映画出演作は『奇跡のリンゴ』(13/中村義洋監督)、『謝罪の王様』(13/水田伸生監督)、『ジヌよさらば~かむろば村へ~』(15/松尾スズキ監督)、『殿、利息でござる!』(16/中村義洋監督)、『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』(18/三木聡監督)、『MOTHER マザー』(20/大森立嗣監督)など。

 

岡田健史<筧井雅也

 1999年5月12日生まれ、福岡県出身。18年、TVドラマ「中学聖日記」(TBS)で俳優デビュー。翌19年「博多弁の女の子はかわいいと思いませんか?」(福岡放送)で初主演。20年には『弥生、三月-君を愛した30年-』(20/遊川和彦監督)でスクリーンデビューを果たすと、同年に公開された『望み』(20/堤幸彦監督)、『ドクター・デスの遺産 -BLACK FILE-』(20/深川栄洋監督)での演技が評価され第33回日刊スポーツ映画大賞石原裕次郎新人賞を受賞。

 また第44回日本アカデミー賞新人俳優賞も受賞。21年にはNHK大河ドラマ「青天を衝け」にも出演し、その熱演が話題を呼んだ。その他の主な映画出演作は『新解釈・三國志』(20/福田雄一監督)、『劇場版 奥様は、取り扱い注意』(21/佐藤東弥監督)、『そして、バトンは渡された』(21/前田哲監督)など。

 

岩田剛典<金山一輝

 1989年3月6日生まれ、愛知県出身。10年、三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE「Best Friend’s Girl」でデビュー。現在はEXILEと三代目J SOUL BROTHERSを兼任して活動中。俳優としては映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(16/三木康一郎監督)で映画初主演を務め、第41回報知映画賞新人賞、第40回日本アカデミー賞新人賞・俳優話題賞、第26回日本映画批評家大賞新人男優賞を受賞。18年には初単独主演映画『去年の冬、きみと別れ』(瀧本智行監督)等で第31回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎新人賞を受賞。

 その他主な映画出演作は『AI崩壊』(20/入江悠監督)、『空に住む』(20/青山真治監督)、『新解釈・三國志』(20/福田雄一監督)、『名も無き世界のエンドロール』(21/佐藤祐市監督)など。今後の公開待機作は『ウェディング・ハイ』(22/大九明子監督)、『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』(6月17日公開/西谷弘監督)の他、Netflixオリジナルドラマ「金魚妻」など。

 

中山美穂<筧井衿子

 1970年3月1日生まれ。85年に女優デビュー。同年歌手デビューも果たし、日本レコード大賞、ゴールデンアロー賞で最優秀新人賞を受賞するなど、歌手として絶大な人気を博す。主演映画『Love Letter』(95/岩井俊二監督)、『東京日和』(97/竹中直人監督)の演技が高い評価を得て数多くの賞を受賞。女優としても確固たる地位を築く。16年にはデビュー30年にして初舞台「魔術」に出演するなど幅広いジャンルで活躍している。

 近年の主出演作は、【ドラマ】「彼らを見ればわかること」(20/WOWOW)、「ザ・ハイスクールヒーローズ」(21/EX)、「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SEASON5」(21/TX)、【映画】『ラストレター』(20/岩井俊二監督)、「108~海馬五郎の復讐と冒険~」(19/松尾スズキ監督)、『愛唄-約束のナクヒト-』(18/川村泰祐監督)、『蝶の眠り』(17/チョン・ジェウン監督)、『ママレード・ボーイ』(18/廣木隆一監督)、【舞台】「『葵上』『弱法師』 -「近代能楽集」より-」など。

 

宮崎優<加納灯里>

 2000年11月20日生まれ、三重県出身。19年にTVドラマ「高嶺と花」(CX)にて女優デビュー。以降、「俺のスカート、どこ行った?」(19/NTV)、「FLY! BOYS, FLY! 僕たち、CAはじめました」(19/KTV・CX)、「女子グルメバーガー部」(20/TX)、「お耳に合いましたら」(21/TX)、「真夜中にハロー!」(21/TX)などのTVドラマのほか、CMや舞台に活躍の場を広げている。

 その他に、映画『任侠学園』(19/木村ひさし監督)、『うみべの女の子』(21/ウエダアツシ監督)、舞台「水深ゼロメートルから」などに出演する今注目の若手俳優のひとり。

※画像・文章引用元:公式HPより

 

あらすじ

 史上最悪の連続殺人鬼からの依頼―それは一件の冤罪証明だった。

 ある大学生・雅也のもとに届いた一通の手紙。それは世間を震撼させた稀代の連続殺人鬼・榛村からだった。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。

 犯人が他にいることを証明してほしい」。過去に地元のパン屋で店主をしていた頃には信頼を寄せていた榛村の願いを聞き入れ、 事件を独自に調べ始めた雅也。しかし、そこには想像を超える残酷な事件の真相があった―。


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感想

進めば進むほどに謎が深まりまさかの終わり方!!( ゚д゚) 阿部サダヲ演じる榛村はただの連続殺人鬼じゃなかった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

榛村は“頭のいい”殺人犯で量産マシーン

 大学生の筧井雅也は連続殺人鬼・榛村大和からの手紙をきっかけに殺人事件の真相を探っていく。10代の少年少女ばかりをターゲットにしていた榛村が1名だけ20代の成人女性の殺人を起こした犯人として立件されたのか。

 阿部サダヲ演じる榛村の真に恐怖する部分が「殺人犯」というところではないのが徐々に明かされるストーリーは作り込まれており見ていて楽しめる一作!

 

 やっぱり阿部サダヲが役にハマっていて間違いない作品になっていましたね。阿部さんだけじゃなくて他のキャストも進行していくにつれて内面の変化が現れてきて真相に近づくんだけど「じゃああいつは?」って考えるとなかなか届かないんですよ。

 

 この“あと一歩なのに!”感がずっと残りながらクライマックスまで持っていけるのってすごいなって思います。

 

 大体のミステリーってある程度証拠が出てきたら「多分あの人が犯人じゃないか?!」って想像できますし、人によっては犯行の動機なんかも読めちゃったりするかと思います。

 でもこの終わり方は想像していなかった(原作読んだことないので知らない)ですし、ただ死刑宣告されて控訴審を待つ未決囚じゃないんですよね(゚∀゚)

 

 幼い頃から人当たりが良くて周りから好かれていた榛村はその頃から才能の片鱗を見せていたんですね。事件が明るみになって逮捕されても近所の顔馴染みなんかは「まさかあの人がっ!!」って反応を示すくらい普段はまともな人物。

 雅也と話している時も落ち着いていて嫌な感覚を持たない話し方が余計に怖く感じるほど。出てきたメガネの刑務官なんて友達みたいに話してますからね。榛村のオススメの本を娘に読ませてるとか言ってましたし(・Д・)

 

 雅也の家庭環境もかなり関わってくるんですよね。幼少期から親に受けていた虐待で自分の居場所がない。塾に行く前に榛村のパン屋でパンを食べるのが唯一の楽しみで榛村も優しい言葉をかけてくれるから好きな大人の1人だった。

 見終わって思い返すとこの時点で準備は始まっていたんですよね。被害者よりたまたま年齢が若かったから助かったけど逮捕されていなかったらターゲットに入れていた相手ですし。やってることめちゃくちゃエゲツないけど頭超いいですよね。

 

 しかも言葉の使い方もめちゃくちゃうまい!はっきりとYESかNOで答えるのではなくこういう言い方をしたら誰もが「YESだろ!」って思う言い方をしてくるんですよ。

 

 雅也が事件を調べていく中で「もしかしたら榛村が実の父親かもしれない」ってところが出てくるんですが、雅也が榛村に聞いたら「そうだよ」とは言わずに「君の手を握ってあげたい」なんて言い方するんですよ( ゚д゚)

 でも本当は血のつながりなんてなくて榛村の口車に乗せられて操り人形のように誘導されていたっていう。やってること怖っ!!

 

 で、ラストシーンで明かされた内容もビックリ!!手紙を送っていたのは雅也だけじゃないっていうね。

 雅也は榛村のようにはならなかったですが(殺人未遂はしましたけどね)、そっちが堕ちていたとは…。手口は雅也と同様のものでしょうがこうやって自分の後継者を量産していくとは思わなかった。殺人をした人っていうのよりこの方が怖いと感じましたね。

 

 

年齢制限はこれで大丈夫なのか?!(・Д・) 阿部さんのあの目がよかった

 今作は殺人事件が題材になっており過激なシーンが結構出てくる映画。監督がアウトロー作品を多く手がけていることもありそういったシーンが出てくることは見にくる人誰もが予想していたでしょうがこれPG12で大丈夫ですか?!

 

 話の内容や事件の真相は白石監督の作品で出せないもので原作作家さんの凄さが見れて、殺害シーンの特殊メイク(傷なんかの)はこの監督だからこのクオリティで出せるんだと納得する出来栄えでしたが、かなりバイオレンスでグロテスクなものが多めで痛々しかったです。

 

 まぁこの手の作品を12歳くらいの若い人が興味を持つかって言われたらわかりませんが15に制限を上げるくらいじゃないかと私は思いましたよ!!(`・ω・´)

 

 あと阿部さんのあの“目”ですよね。ポスターの写真もかなりのものでしたが面会室の榛村の目が本当に吸い込まれるような目で語りかけると横にいるような錯覚を起こしてしまいほど。

 雅也と会う機会が増えていくほど距離が縮まるのが表現されてましたよね。ガラス通り抜けて手を繋いだり回り込んで耳に語りかけてくるような感覚だったり。見ているこっちもまさにその感覚で作品を見ることができます!これはすごい!!

 

 で雅也役の岡田健史も引けを取らないんですよね!最初は気の弱い三流大学の学生だったのが事件を追い、金山や加納と触れ合う中で目が変わってくるんですよ!( *`ω´)フンフン

 そして最後の加納灯里演じた宮崎優の“あれ”!あのシーンになった時背中がゾワゾワしましたよ。空調寒かったから余計にww

 

最後に

 いやぁ、この手の作品と白石監督がくっつくと右に出るものはいないってくらいいい作品でしたね(´ω`) 監督の過去作「凶悪」っぽいなと言われている方もネットでチラホラおられましたが、そう思うくらい監督の特徴が出ている映画になっていたんだと思います。

 

 他のキャスト陣もすごくいいキャラしていました!母親役の中山美穂さんもよかったですね。もともと虐待を受けていたから自身で物事を決めることができない。榛村にのめり込みやすいタイプだなって思わせる演技。

 

 そして金山役の岩ちゃん。こういう役をやっているのはぶっちゃけ見たことないんですが、すごいですね! そこまで出演シーンが多いわけじゃないですが絶対犯人じゃんみたいな印象だけど実は雅也と同じ境遇だったなんて思わないですよ。

 でも顔にあざがあってもやっぱりイケメンだなww 女性と間違われるキャストとしては合ってましたね。完全に中性的な顔立ちですし、岩井志麻子さんも女の人だと思っちゃいますよねww

 

 ただこれだけ作り込まれているとラストシーンの怖さを1回で理解しきれない人は出てくるでしょう。こういうジャンルを普段見ない人も興味を抱くポスターや宣伝なので見にいく、だけどわかんないところが結構あったな…とか。

 まぁそんな深く考えなくても面白いのでオススメです!今のところは監督の次回作があるかわからないですが期待しています!

 

 本編前の予告で阿部サダヲ主演の『アイ・アム まきもと』がありましたがこれも面白そうですよね!今作の榛村とは違う陽気で面白そうなキャラクターだったので真逆の役ができるすごい俳優さんだと改めて実感( ᐛ )スゴーイ 9月の公開に観に行きたいと思います!

 

 ってなわけでまた次回 ´ω`)ノ

 評価 ☆☆☆☆★4/5