
新作映画で何を見ようか考える時は作品鑑賞時に流れる予告だったりYouTubeのオススメに不意に出てくる予告動画だったりするんですが、今月公開の『ハムネット』を注目していました。
アカデミー賞受賞していますし監督も作品数は多くないけど1作の実力がデカい!そして原作小説がヒットしていてシェイクスピアの『ハムレット』との関係もあって「おっ!これは見たい( ^ω^ )」と思ってたんですよ。
私は普段記事を書くときに俳優の方を調べたりもするんですが、ハムネットの女優さんの名前をどこかで見た気がすると思い調べてみると、まさかの前の週に公開される今作に出演しているというww(゚∀゚)
しかもどっちも“愛”が関係してくる作品のようなんですが、その形が全然違うように感じており鑑賞することを決意しました。
最初鑑賞するか迷ってたんですが今作のキャラクターが昔から知られているあのフランケンシュタインを題材にしているのでこっちも気になってしまったわけです。
死んだ花嫁を蘇らせて一緒に逃避行なんてぶっ飛びすぎてるじゃないですか!それくらいネジぶっ飛んでそうな作品が久々に来たかもしれないので壊れ具合に期待しています!!
さっそくいってみよ〜〜〜٩( ᐛ )و
作品情報
『バットマン ビギンズ』の続編『ダークナイト』(08)や『ホワイトハウス・ダウン』(13)などに出演していた女優マギー・ジレンホールの監督最新作。監督として初となる『ロスト・ドーター』(21)は日本劇場公開はされずNetflixでの独占配信となりました。
1930年代のシカゴ、孤独な“フランケンシュタインの怪物”がある研究所の博士に人生の伴侶の製作を依頼する。フランケンのために事故死した死体を生き返らせたことで2人の逃避行が始まる。
フランケンシュタインの花嫁役を『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(22)や本作の翌週に公開される『ハムネット』(26)のジェシー・バックリーが演じます。監督の初作『ロスト・ドーター』にも出演し、英国アカデミー賞とアカデミー賞で助演女優賞にノミネートされました。
フランケンシュタインことフランクは『バットマン ビギンズ』(05)のバットマンや『フォードvsフェラーリ』(19)、『ソー:ラブ&サンダー』でヴィランのゴアを演じたクリスチャン・ベールが担当。
他には『グリーン・ランタン』(11)のピーター・サースガード、『キャプテン・マーベル』(19)のアネット・ベニング、『スパイダーマン』シリーズ(19〜21)でミステリオ役を演じたジェイク・ジレンホールなどが出演する。
腐った世界繰り広げられる“愛”と“破壊”の逃避行はどのような結末を迎えるのか!?
あらすじ
1930年代シカゴ。永い孤独に耐えかねたフランケンシュタインから伴侶がほしいと頼まれたユーフォロニウス博士は、墓から掘り起こした女性の遺体を彼の花嫁《ブライド》としてよみがえらせる。
とある事件をきっかけに二人は追われる身となるが、不条理で腐った世界への怒りをぶち撒けるブライドの姿はやがて、抑圧された人々を奮い立たせ、社会全体を揺るがしていく。
果たして、愛と破壊の限りを尽くす逃避行《ハネムーン》の先に二人を待ち受ける運命とは――。
※引用元:公式HPより
感想
舌を取られ口を封じられた女性たちの叫びを伝えるために蘇る!フランケンシュタインの伴侶として蘇りいろんな騒動に巻き込まれながら愛の逃避行を続ける2人。彼らの物語を紡いでいくためにも「そうしない方が好ましい」方へ進んでいく。
そんなかたちで原作者がいるとは
死者の体を組み合わせてこの世に誕生した“フランケンシュタイン”は100年以上生き続けていたが自身の容姿などが原因でずっと孤独だった。それを解決すべくシカゴを訪れ階段から転落死した女性の遺体を蘇らせる。
舞台は1933年のアメリカでシカゴ、ニューヨーク、イリノイ、ミズーリなどの各地をフランケンと花嫁が横断する。
シカゴで事件を起こした彼らを男女ペアの刑事と花嫁が生前関係していたマフィアのメンバーが行方を追いかけるといったストーリーとなっています。
冒頭真っ暗な部屋?で少しだけ漏れる光に照らされるのは小説『フランケンシュタイン』の著者:メアリー・シェリー氏。
「えっ!?こんなとこで原作者出てくるの!?(゚ω゚)」
と思ってたら「あの小説は私の思い描いた本当のものじゃない!」と言って他の誰かに役目を託そうとする。まさか小説を完成させる未練が残ってて霊化したてきな!?
「1つの体に2つの心があったら…」と“アイダ”と呼ばれる女性をターゲットにする。彼女はあのフランケンの花嫁になった女性ではないか。
予告を見た時はフランケンが女性の死体を蘇らせて何かするくらいに思ってましたが、花嫁が生前、憑依したメアリー、生き返った後のザ・ブライドを演じ分けをしています。いわゆる多重人格的な感じで急に言動や行動が過激になったり正気に戻ったり。
個人的に予想していたのはフランケンのために生き返らせた女性が実はヤバい奴なんだけど彼に刺激をくれて〜みたいなのを思ってたんです。昔の映画も原作小説も読んだことないので(´ω`)
そんな展開ではなく原作者が現実世界に鑑賞してかき回していくって内容になってたのは驚き。要は「こんな作品を書きたかったんだよ!お前らに見せてやるよ!」みたいな感じってことです。
このやり方をしてるのは作品として面白い構成だなと。原作者が語り手として出てくるのは割とあるものの直接鑑賞して暴れるってのはね。ちょっとしたカメオならまだ分かるが。
と思って調べてみたら昔公開されたやつも同じ構図みたいです。昔にそんな構図の作品あったんだ(゚∀゚) 結構びっくり。
結局最後まで自身の理想とした物語を作るために関わってきますが成仏しないんですね。まぁメアリー自身が納得のいく作品を書けなかったからそれをやらない限りは続くのでしょう。
それも作品的に「そうしない方が望ましい」のかな?
「哀れなるものたち」みたい
女性を生き返らせて生活するというマッドサイエンティストな人たちが登場する今作ですが、作品としては「哀れなるものたち」と同じように感じます。
違いとしてはあの作品は生き返ったけど精神的に「空っぽ」のベラが登場するのに対して今作は「大人」のアイダが登場。アイダは精神的に未発達とかではないんだけど生前の記憶は忘れてしまっている状態。
各地を巡り自身の自由を謳歌するって構造も似ているなと。ベラは彼女自身の成長という観点から世界に飛び出してますが各地で初めて見る光景や体験に心躍らせます。
ただ「哀れなるものたち」は何も知らないベラを都合がいいように利用するのが結構ショッキングなので人によっては不快感を抱く可能性がありますが、そのあたりの距離感はまだ不快にはならないかと。
フランクが彼女の記憶がないのをいいことに嘘の思い出を作ったりはしますが、最初に交わるかな?ってシーンではやめるよう抑制します。フランク自身が今までの境遇で欲望の解放を得意としていないからなのか騙して…みたいなことはしませんでした。
フランクにとったら100年越しの孤独脱却ですから「楽しまなきゃ損」って考えて好きにしてもおかしくはないですが、思っていたよりも結構堅実な関係を構築していきます。アイダは生き返らされて急に「こいつと結婚しろ」って言われている立場ですから距離感を間違えないようにってのもあるかな。
最終的に関係を持ちますがその時点では2人とも心から通じ合って望んでってかたちでした。「哀れなるものたち」と違って「大人」な作品にしたかったのかもしれません。リメイクだけどそこまで崩す気は無かったのかもしれないですね。
最後に
今作についてそのまで調べずに鑑賞しましたが想像していた内容じゃなくて驚きもあり楽しむことができました。元作品や原作小説を知っている人からしたら違いだったりメアリー目線で作品を見ることができてもっと楽しめるかもしれないですね。
ただ1つ思ったのは殺人を犯してしまって警察から逃げている立場なのにアメリカ中を“逃避行”している緊張感を感じないところ。
メインキャラ的にそこまで緊張を出す感じではないんですがフランクは目立つ見た目ですし、彼自身顔を隠す生活をずっとしておりすぐにバレてしまうってのはわかっているはず。
ザ・ブライドの人格が表に出てきて警察にバレそうな展開はあるもののそこまでスリラー作品のようなひりつきを感じることができず少し物足りなく感じてしまいました。ここはもっと盛り込んでも良かったんじゃないかな?
アイダの別人格が突発的に変なことをするんだからそのヤバさを表に出して緊張感を煽っても良かったかもしれないです。リメイクではなくリブート方面になるかな?
別人格という設定を入れているからこそ掻き回すようなシーンが多くなるのはそこまで批判される要素でもないと思ってます。個人の見解ですけどね。
私としてはジェシー・バックリーの『ハムネット』を楽しみにしているのでそっちを待ちます!来週公開なので楽しみ( ^ω^ )
ってなわけでまた次回 ´ω`)ノアリャシタ
評価 ☆☆☆★★3/5
