数々の有名作を製作し、映画好きなら誰でも知っているティム・バートン監督。彼が世に放った作品の中に1つは皆さんの心に刺さる作品があるはず!( ^ω^ )
もともとアニメーター出身なのもあって実写映画の中にアニメキャラのような表現を入れて笑わせてくれたりしますが『バットマン』みたいなダークヒーロー作品も作ったりしてます。コメディやファンタジー作品が結構多いですね。
そんなティム監督が監督になって最初の方に製作したのが『ビートルジュース』。実は私はこの作品については全く知らず今作が続作だというのも見る前に知ったくらい。
だって公開された時まだ生まれてないんですもん( ´∀`)ww 監督の古い作品は『バットマン』とか『シザーハンズ』は知っているけどそれより前はなんとも…。
『ビートルジュース』は公開当時にかなりいい興収を残しているみたいですし、アカデミー賞の一部を受賞しているとのこと。
かなり間を空けての続編ということですがどんな感じになっているんでしょうかね!?年月は経っても作風とかはガラッと変えていないでしょうし、それを現代にどう落とし込むのかも気になるところです!
さっそくいってみよ〜〜〜٩( ᐛ )و
作品情報
1988年に公開され週末初登場4週連続1位、11週連続10位以内をキープする大ヒットを記録、第61回アカデミー賞メイクアップ賞を受賞。『ビートルジュース』という名前はオリオン座の恒星・ベテルギウスから取っているそうで、ベテルギウス(Betelgeuse)のBetel+GeuseをBeetle+Juice(発音)と当てはめたとのこと。
大人になり1児の母となったリディア。霊能力を持つ彼女は36年前に名前を3回呼ぶと死後の世界から現れる「人間怖がらせ屋」・ビートルジュースから結婚を迫られた過去がある。リディアの父が亡くなったことをきっかけにまたビートルジュースを呼ぶこととなり騒動に巻き込まれていく。
前作の公開から36年ぶりの続編となっておりかなり温められた作品になっていそう!書作公開後にはアニメなんかも製作されて日本ではUSJのアトラクション(ショー)にも登場したりしているようですね。
映画は間が空いているものの舞台やショーなどで登場していることから知っている人は知っている名キャラクターのよう。
メインのビートルジュースは前作でも演じていたマイケル・キートンが続投!なんと現在73歳とのことですがかなりポップでコミカルな表現をするキャラクターなので身体的に大丈夫なのか!?と少し心配…。前作ではまだ30代後半ですからね( ´Д`)
前作で結婚を約束してしまったリディアはウィノナ・ライダーが担当。彼女も前作でリディアを演じており母となった今作もそのまま起用されています。
リディアの娘で幽霊のようなオカルトは信じていないアルトリッド役はNetflixドラマ『Wednesday/ウェンズデー』でお馴染みのジェナ・オルテガ。2020年くらいから映画への露出も増えてきてウェンズデーのヒットで今後登場する機会もかなり増えてきそうです。
他には『ホームアローン』シリーズの母ケイトや『アダムス・ファミリー』のキャサリン・オハラ、『マトリックス』シリーズ&『007 スペクター』のモニカ・ベルッチ、『スパイダーマン』シリーズのゴブリン&『哀れなるものたち』のバクスター博士を演じたウィレム・デフォーなどが出演する。
ハロウィンの日に一体何が起こってしまうのか!?ティム・バートン監督の寝かせ続けていた作品が現代に帰ってくる!
あらすじ
ビートルジュースは、名前を3回呼ぶと死後の世界から現れる、お調子者の【人間怖がらせ屋(バイオ・エクソシスト) 】。
彼の野望は、死後の世界から、楽しい人間界へ移住すること。そのためには、人間リディアと結婚しなくてはならない。
ある日、この無謀すぎる婚活計画にチャンス到来—リディアの娘アストリッドが死後の世界にさらわれたのだ!
結婚するから娘を助けてと頼まれたビートルジュース。アストリッドを救出してリディアと結婚できるのか!?
そこへ彼の元妻ドロレスも登場し、人間界も巻き込んで、メッチャメチャの大騒動に…! ハロウィンの夜に訪れる結末とはー?
※引用元:公式HPより
キャラクター<俳優名/声優名>
ビートルジュース<マイケル・キートン/山寺宏一>
推定年齢600歳の人間怖がらせ屋。3回呼ぶと人間界へ現れる。人間界への移住をもくろみ、リディアとの結婚を画策する。
リディア・ディーツ<ウィノナ・ライダー/坂本真綾>
霊能力を持ち36年前にビートルジュースに結婚を迫られた過去がある。祖語の世界に捕らわれた娘のために、再びビートルジュースを呼び出そうとするが…
アストリッド・ディーツ<ジェナ・オルテガ/伊瀬茉莉也>
幽霊や死後の世界を信じていないリディアの娘。ミステリアスな青年・ジェレミーと出会い大騒動に!?
ドロレス<モニカ・ベルッチ/沢城みゆき>
ビートルジュースの元妻。夫への復讐に執念を燃やし、会うために手段を択ばない恐ろしい性格。
デリア・ディーツ<キャサリン・オハラ/戸田恵子>
リディアの母で、奇抜なものが好きなアーティスト。少々ぶっとんでいるが、家族を大事にしている。
ローリー<ジャスティン・セロー/森川智之>
オカルト番組「ゴーストハウス」のプロデューサー兼リディアのマネージャー。
ジェレミー<アーサー・コンティ/小林千晃>
アストリッドに出会い、人生が一変。ハロウィンの夜に大騒動をおこしてしまう近所に住むミステリアスな青年。
ウルフ<ウィレム・デフォー/山路和弘>
死ぬ前は映画俳優、現在は死後の世界の安全を守っている。なぜかビートルジュースを追っている。
※引用元:公式HPより
感想
ハロウィンを舞台にしているけどコメディ要素がてんこ盛りでみていて楽しい一作。現代のCG技術がところどころ使われているんだけど最初のスタッフロール時の街はジオラマに細工をして車を走らせたりと昔の作品によくあった方法を使っていて個人的には大好きな演出!ストーリーもしっかりしていて退屈しませんでした(゚∀゚)
ざっとこんなもん(あらすじ)
前作から数十年の歳月が経ち少女だったリディアは1児の母となって霊能力を活かした番組で一躍有名人になっていました。その番組の最中に観客席にあの男が一瞬映り込みリディアは番組収録を途中退席、トイレで精神安定剤を服用していたがマネージャーのローリーに薬の使用を止められてしまう。
その時リディアの母デリアから連絡があり仕事をほっぽってデリアの元へ。携帯に入ったメッセージがよくわからなかったので詳細を聞くとリディアの父チャールズが飛行機事故の際海に墜落しサメに食べられてしまったそう…。
家族を失ったことを悲しみながらリディアの娘アストリッドにチャールズの訃報を知らせようとするがあまり関係が良くなく電話しても出てくれない。携帯に出ないためアストリッドの通う学校まで迎えにいくことに。
アストリッドはリディアの霊能力のせいで学校内でからかわれている。仕事ばかりの母親にも呆れており自室には今は亡き父と写った写真を飾っている。
その頃、リディアと結婚し人間界で暮らすことを夢見るビートルジュースは霊界のコールセンターで管理職を務め部下たちに指示を出していた。自分は呑気に新聞を読んでいると紙面でチャールズの訃報を知る。
チャールズの葬儀のために初代「ゴーストハウス」に戻ってくるだろうと思いどうやって接触しようか考えることに。
死後の世界では毎日何かしらの原因で亡くなった人が押し寄せており清掃員は通路や保管庫を掃除して回っていた。音楽を聴きながら掃除機をかけていると地面が濡れており掃除機ごと感電してしまう!
感電の衝撃で遺失物保管庫の荷物が棚から落ち中身が出てしまう。その中身がビートルジュースの元妻でバラバラになっていたドロレス。閉じ込められていた箱が開いたことで体を工事用ホッチキスで接続し復活してしまった!
ドロレスはビートルジュースを探すため彼の居場所を聞いて回り出会った霊の魂を吸い取っていた。
魂を抜かれた体が発見されたことをきっかけに死後の世界で刑事をしているウルフがドロレスの捜索を担当し、彼女の元夫でターゲットにされているあるビートルジュースも監視することに。
現世に戻り、チャールズの葬儀に参加した人たちと食事をしたりしていると参拝者の前でローリーがリディアにプロポーズをしたのだ!リディアは迷いながらも承諾してしまいデリアは頭を抱えアストリッドはそんな母を見て家を飛び出す。
自転車で店のある街まで降りてきた彼女は車や歩行者とぶつかりそうになりハンドルを切ったがある家の塀を突き破ってしまった。
その家にはジェレミーという好青年が住んでおりアストリッドの事故をきっかけに仲良くなった。彼の家に招待され色々な話をする中でハロウィンの日に会う約束をする。
家へと帰ったアストリッドは母の実家から荷物を引っ越しするため段ボールを広げたりしていた。屋根裏へ上がり散策していると大きな街のジオラマと昔の家族写真、そして人間怖がらせ屋のチラシを発見。
亡き父が写った写真を見ているとリディアもやってきて写真を見ながら話をする。と脇に置いてあったチラシに気が付きアストリッドに「この名前を3回呼んではいけない!」と釘をさす。
アストリッドは2回まで呼んだ時にリディアが黙らせ彼を呼ぶのを防ぐことができたがローリーに結婚前にビートルジュースについて話しておくことに。
ローリーはふざけてビートルジュースの名をリディアの前で3回呼んでしまい2人はジオラマの世界へと入ってしまう。
導かれた先にはビートルジュースが待っておりリディアと結婚すると言うがリディアは拒み帰る呪文を唱えてジオラマから脱出!ローリーは悪い夢を見ていたと自信を誤魔化しことなきを得た。
ハロウィン当日。リディアはアストリッドをジェレミーの家に送り届けた後実家を売却する手続きをしていた。不動産の書類にサインをし後は結婚式を執り行うだけと思っていたが不動産屋の女性からジェレミーはすでに亡くなっており彼の両親はジェレミーに殺害されていたそう。
実はアストリッドは霊能力が開花して死んだジェレミーが見えていたのだ!しかもジェレミーはアストリッドの命と引き換えに自分を現世に復活させようと企んでいた!アストリッドは死んだ父に会えると言われ命を取り替えることなど知る由もない。
アストリッドが危ないと気付いたリディアはジェレミーの家に急いだが2人は霊界へといってしまった後で間に合わなかった。そこでビートルジュースを呼んでアストリッドを救うことを決意する。
ビートルジュースはリディアに結婚することを条件にアストリッドの救出を手伝うと提案しリディアはそれを承諾。我らの娘を救おう!と意気揚々と霊界への扉を開き助けに向かう!
果たして霊界からリディアを救うことはできるのか!?そしてビートルジュースは念願だったリディアとの結婚と現世での生活を獲得することができるのか!?
というのがざっくりとしたところです。
1作目があるので前情報なしでどこまで楽しめるか不安なところもありましたがとくにわからないところはないし、ストーリー自体もシンプルにまとめられているので子供でも楽しめるような内容になってます。
作品の世界観は最近の映画にしては独特ですがテイストとしてはジム・キャリーの『マスク』に近いコメディ要素だったり、登場する霊はCGよりも『パペット』みたいなコミカルな動きをしたりしていて面白い。
しかも死んだ時の状態がそのまま霊界で反映されているのですがコメディ要素で緩和しているからかグロさがキツくても気持ち悪い印象は受けません。なんだろあの感覚w
チャールズとか胸から上がなくなっているのにクスッと笑えるところがあったりするから逆に可愛く見えてくるんですよね。目がないのに相手のことは識別できるんだけどたまにドアの柱にぶつかったりして( ´∀`)ハハッ
全体的にキャラが濃くて霊界の住人たちと現世のディーツ家が同類なのも面白いですよねw
いろんなメイクや撮り方を織り交ぜてて楽しい!
昨年公開された『ホーンテッドマンション』はゴリゴリのCGでいろんな幽霊が登場し怖さに振っていたりしましたが今作はCGだけでなくいろんな撮影方法で作られているのでキャラごとに特徴が別れててそこも面白い。
上記で書きましたがマスクみたいに目が飛び出たりとかパペットみたいに骸骨がぎこちなく崩れるようなところがありシーンごとにいろんな発見ができるからそこも見ていて飽きないですね。
捜査官のウルフは俳優業をしている時の事故で亡くなったそうで爆弾が実は本物だったらしいですwそのせいで後頭部が吹き飛んでいますが黒く隠すとかじゃなくてマジックで書いたようなポップな感じになってましたね。
リディアの父チャールズは食われた部分が丸出しになっていましたがちょいちょい大動脈から血がピュッて出てるし動作が可愛らしく見える。俳優さんが服の隙間とかから外を見えるようにしているかCGで切り抜いているんでしょうがたまにドジ踏むから和んじゃう。
あの世へ行く駅の非常口から砂漠へ脱出した時に出てくるサンドワームはクレイアニメで作られてるっぽくて粘土で製作されてるみたいですね。キャラの動き的にもストップモーションを撮って差し込んでいるんでしょうがキモさがなくて可愛い見た目なんですw
サンドワームといえば『ドゥーン 砂の惑星』で出てくるようなめっちゃでかい芋虫で口が円形で牙が剥き出し!みたいなイメージなのにちょっと間抜け顔のウツボみたいで少し怖さを足すために口を開けたら小さいサンドワームがマトリョーシカみたいに出てくるんですよ。なんか全体的に愛らしいなw
全体的にホラー感やグロさを抑えてみやすいようにするためにこのようなメイクだったり撮影が盛り込まれているようですね。USJでショーをするくらいですから子供も見る前提で緩和しているんでしょう。
最後に
ストーリーやシンプルだけどキャラなどに力を入れていてボリュームを出している。なのに上映時間100分ちょっととそこまで長くなることなく完結しているのはかなり良作になっているんじゃないでしょうか。
音楽も怖い低音とポップで弾むような曲調が混ざったりしていて雰囲気と合っていましたし、歌なんかもかなりマッチしていました!
アストリッドのジェナはああいうハキハキしてない女の子の役がやっぱり合いますね。今作の演技もかなり良かったですし今後の成長が楽しみな若手かなと。
作品の最後にビートルジュースが割り込んでくる悪夢がありましたがあれは続編のフリなのかどうなのか…。
今作はビートルジュースのはちゃめちゃ感が薄いというわけじゃないですがもっと合ってもいいかなと感じてはいたのでやらかす方向で製作はして欲しいかもです。マイケル・キートンがやり続けられるかは分かりませんけどね(´ω`)
現代のCGに頼り切らず昔ながらも技法やぎこちない感じも逆に味になっていい作品になっていました!映画見たらUSJに行きたくなってきたなw
ってなわけでまた次回 ´ω`)ノアリャシタ
評価 ☆☆☆☆★4/5