ゴーヤの気ままに映画

見たい作品がある時に書いているので定期更新ではありませんが大体月に2,3本は新作鑑賞して投稿しています!文章は苦手なので下手なのはご容赦ください。評価は甘口カレーくらいの甘さ( ^ω^ )

映画『夏目アラタの結婚』あらすじ・感想・ちょっとネタバレ 1作にまとめられるのか!?

 

 8月は本業の関係で新作映画を一切見られずフラストレーションが溜まった1ヶ月でした。どーもゴーヤです( ^ω^ ) 7月に『デッドプール&ウルヴァリン』を鑑賞してから全く映画館に足を運ぶことができなかったのですがようやく行くことができる!

 久しぶりに何を見ようかなと上映予定を確認していると夏目アラタの結婚が公開されるじゃないですか(゚∀゚)

 

 コミック作品は見たことありましたが単行本を購入していたわけではなくアプリの無料枠で見ていたので最終的にどうなったのかは知らないんですよね…。 ただ作品が他にない設定なのもあって楽しく読ませていただいておりました。

 

 ただ漫画の実写映画化って成功しないのがデフォな感覚なのでそこまでの期待値は持たずに行こうかなと思ってます(´ω`) が監督が『SPEC』シリーズの堤さんなのでちょっと期待をしたかったり葛藤しててww

 

 何はともあれ結末も気になるしどこを省いてまとめるのかも気になるところ。まずは1ヶ月ぶりの映画を楽しんできます!

 

 さっそくいってみよ〜〜〜٩( ᐛ )و

 

作品情報

 2019年から「ビッグコミックスペルオール」(小学館)で連載されたミステリーサスペンス系の漫画で「次にくるマンガ大賞2020」のU-NEXT特別賞を受賞。2024年1月に最終回を迎え累計発行部数230万部を突破している。

 

 児童相談所の職員である夏目アラタが連続殺人事件の被害者遺児である少年のある依頼を受けることに。その依頼を達成するために殺人事件の犯人である品川真珠と面会をしたがアラタとの面会を打ち切ろうとする。アラタは面会できなくなるのを防ぐために「俺と結婚しよーぜ!」と口走ったことから物語が動いていく。

 

 主人公のアラタ役はさまざまな映画、ドラマ、CMに引っ張りだこの俳優・柳楽優弥が、連続殺人鬼・真珠役を『あしたになれば。』(15)、『カツベン!』(19)の黒島結菜が担当する。

 他には『虹色デイズ』(18)、『ブラックナイトパレード』(22)の中川大志、モノマネやYouTubeの動画で人気の丸山礼、落語家・映画評論家として活躍する立川志らくなどが出演する。

 

 今作の監督はテレビドラマ『SPEC』シリーズや『20世紀少年』3部作などを手がけた堤幸彦氏が担当。脚本は『電車男』、『ホームレス中学生』、映画『翔んで埼玉』の徳永友一氏が担当する。

 

 アラタは依頼を達成するために1日20分の面会時間で殺人鬼とどのような駆け引きを繰り広げるのか!?殺人鬼と元ヤン児相職員の真相ゲームが今始まる!

 

 

あらすじ

 元ヤンキーで児童相談所の職員である夏目アラタが突然切り出した死刑囚へのプロポーズ。

 その目的は、“品川ピエロ”の異名を持ち、日本中を震撼させた連続バラバラ殺人事件の犯人として収監中の品川真珠に好かれ、消えた遺体を探し出すことだった。

 

 毎日20分の駆け引きに臨み情報を引き出そうとするアラタだったが、「ボク、誰も殺してないんだ」という真珠の衝撃の告白によって大きく翻弄されていく

 

※引用元:MOVIEWALKERより


www.youtube.com

 

 

キャラクター<俳優名

夏目アラタ<柳楽優弥

元ヤンキーで児童相談所に勤務する33歳。独身。好きなタイプは児童相談所の先輩の桃ちゃん。正義感が強く、子どもに頼まれたことをきっかけに死刑囚・品川真珠と面会することになるが、まさかの「結婚」を申し出て――!?

 

品川真珠<黒島結菜

弱冠20歳にして3人の社会的地位の高い男性をバラバラにして殺害した死刑囚。裁判では2年間もの間、黙秘を続けているが、アラタとの出会いをきっかけにある“告白”をする——

 

宮前光一<中川大志

事件の弁護を自ら申し出、二転三転する品川真珠の供述に翻弄されながらも、一途に彼女の無実を信じ疾走する弁護士。

 

桃山香<丸山礼

アラタが勤める児童相談所の先輩職員。通称・桃ちゃん。アラタの様子を心配しながらも自身も品川真珠と接することで翻弄され、次第に心酔していく――

 

大高利郎<立川志らく

アラタが勤める児童相談所の所長。ヤンキーだったアラタを当時から知っており、父親的存在。品川真珠と結婚するアラタを心配して、注視している。

 

桜井健<福士誠治

品川真珠の連続殺人事件を担当した検事。二転三転する真珠の言動に惑わされることなく、冷静に事件を追う。

 

井出茂雄<今野浩喜

アラタと品川真珠が面会する際に、そのやり取りを見張る刑務官。

 

藤田信吾<佐藤二朗

死刑囚の裁判傍聴が趣味で、死刑囚にまつわるアイテムを集める"死刑囚アイテムコレクター"。奇妙で怪しい男で、品川真珠の面会に訪れたアラタと拘置所のロビーで知り合う。

 

神波昌治<市村正親

品川真珠の控訴審の裁判長で彼女の言動を懐疑的に見ながら裁判を見守る。”演技力怪物”と真珠を表現し、裁判を通して冷静に真珠を分析、その本質を見抜こうとする。

 

※引用元:公式HPより

 

 

感想

真珠の狂気性を再現されてて漫画を見た身からすると想像していたのを実写に持って来れていたように感じる。がアラタの内心などの長めに欲しい部分が尺的に省かれているので見応えは映画という感覚ではない…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“可哀想”な子供?

 社会的に成功を収めている3人の男性を殺しバラバラにした殺人鬼・品川真珠。被害男性の遺児が父親の発見されていない首を探すために真珠と文通をし始めたことで児相職員の夏目アラタは巻き込まれていく。

 遺児はたまたま見つけたアラタの名刺から名前を使って真珠に手紙を送っており真珠の方から「会いたい」と申し出が来たため母親と一緒にアラタへ事後報告をしに来ていた。

 

 アラタは遺児が手紙を出して殺人鬼との文通を楽しんできていることを察し、止めさせるために真珠と面会をし被害者の首を探すことを約束する。

 面会時に手紙を書いたのがアラタではないと瞬時に感じ取った真珠は面会を終わらせようとしたが彼女を引き止めるために「俺と結婚しよう!」と口走ってしまうという流れです。

 

 周りをよく見ていて観察力の高いアラタが連続殺人鬼を相手にどういう戦略で距離を近づけるのかが面白いんですよね。真珠もあっさりと遺体の隠し場所を教えるわけじゃないのでどうやったら情報を引き出せるのかを相手の術中に自身で飛び込んでいくスタイルをしちゃいます。

 

 面会の回数を重ねていくうちに遺体の隠し場所を教えるようになり、真珠は「実は誰も殺していない」と言い事態が変わってくる。

 

 実は看護学生時代に会った知らない男性が実の父親で会ったのをきっかけに付き纏ってくる。真珠が交際した男性に別れるように言い寄ったりしてしまいには殺害までしてしまった。それが現在真珠が殺したとされる被害者たちだと。

 父親が死体を解体しているところに出くわしてしまい遺棄するのを手伝わされたから真珠自身は殺してないと言うのです。

 

 この内容を控訴審で言ったから見学しにきた一般人もビックリ!(゚ω゚)ナンデスト!? だけど次の裁判時に父親だと言っていた男性は真珠の母と交際はしていたけど真珠の父親ではないことが判明し「嘘」をついていたことに。 今回の事件はただの連続殺人ではないような匂いがしてきましたね!

 

 そこからアラタは真珠の事件の真相を追うようになっていきます。元々は被害者の首を探すだけだったのに真珠にも寄り添うような形になってくんです。彼の性格的なものでしょうかね?

 まぁ理由は単純に「真珠が言っていることが本当なのか」ってのと「宮前と真珠の無罪を勝ち取るという約束」があったからなんでしょう。アラタは約束だったり義理は果たそうとするタイプなので。

 

 実は今作は遺体のありかを探すのは表面でその裏には真珠の起こしたとされる事件が本当はどうだったのかを探し求める作品だったんです!

 その真相を探るアラタは遺児との約束を守るヒーロー的なキャラ。のように見えているんだけど実際は救うことで自身が「救ったことに優越感を感じているだけ」と真の部分を突かれてしまいます。アラタは自分の出生なんかから児相で子供達を助けてきたと思っていたけどそれだけじゃない部分も持ってたってことですね。

 

 そこの解釈って結構難しいところなんですよね。真っ直ぐに救うことを考えている人もいるんでしょうが気付かなければずっとそのまま変わらずですから。ミステリー要素だけでなくそういった気付きもあったので意外性も感じる作品でした。

 

 

真珠はいいけど他が足りない…

 真珠が殺人を犯したかどうかを探っていくわけですが遺体を埋めたりしたのが事実な以上“普通の人”じゃないわけです。アラタは涼しい顔して怖くないと真珠に言うけどぶっちゃけ怖い。

 私も入室の時の顔やアラタと話した時の表情や仕草に「怖っ!」って思っちゃいましたもん。特にはじめて面会した時に光が鼻から上に当たらず目が真っ黒になっていたのがマジで怖い( ;∀;)エーーン

 

 殺人しているところが見つかって逮捕された真珠は最初めっちゃふくよかな状態だったのにアラタが会った時には痩せてもはや可愛いと思えるくらい変わっていました。裁判所で佐藤二朗も「きゃわいい」って言ってましたしね。

 漫画版の真珠を役を演じた黒島結菜さんがしっかり再現していたなと感じます。歯はある事情でガタガタになってますが容姿は原作イメージに近い状態だったのではないでしょうかね。

 

 これだけ真珠に力を入れているしアラタもいい感じに!?と思っていましたが正直少し物足りない感じがしてしまいました…。

 

 私がそう感じたのは役を演じた柳楽優弥さんのせいではなくてアラタの内側が全然描かれていないんですよね。内側というのはアラタがいろんなキャラと会って状況を整理するときの声に出さない声の部分が少ないのでらしさはなかったかなと。

 

 元ヤンっぽい風貌は柳楽さんが似合ってましたしイメージと遠くはないと思います。『今日から俺は!』とかでヤンキー役なんかもやってますしね。 その柳楽さんの容姿にプラスで付随してくるキャラの特徴的セリフがないんです。

 それと顔色も全然変わらないので何考えてるか分からない感が出過ぎているんです。本当は面会した時の「いやっ、怖えよ」みたいなやつがもっと欲しかった…。

 

 そういうシーンが少ないのでアラタがよく分からんってのは勿体無い!

 

 あと桃ちゃんですよ。流石に桃ちゃんの扱いは雑じゃないですかね。真珠からの手紙から桃ちゃんと接触して引き込むところとかもあるのにそのシーンも削られて桃ちゃんの役割が薄いかなって。 あの扱いだったらぶっちゃけいなくてもいいんじゃないか!?

 

 アラタと真珠の駆け引きは2人だけじゃなくてその周りのキャラも重要な役割なのでもっと主張して出してもいいんじゃないかと。まぁ1作品にまとめようと思ったら難しいか(´ω`)

 

 

最後に

 私がもともと危惧していたのが「原作のボリュームが今回の1本で収まるのか?」というところ。メインストーリーはなんとか入れ込んできてますがやはり物足りなすぎる。

 漫画を読んだ時のような狂気性が薄くなってしまったんですよね。真珠の狂気性って「殺人鬼が放つオーラ」的なところじゃなくて「外部の人間に伝染させる」ことにあると思うんです。桃ちゃんとか伝染する立ち位置にいるのでやっぱ勿体無いよな。

 

 細かいところの指摘になってるとは思うんですが原作への配慮が薄く思ったし監督もやっててどうなんだろとか思わなかったのかな…。

 事件の真相はちゃんと終結するし後腐れはない感じになっているけど原作読んでると「う〜〜ん…(´ω`)」ってなっちゃう。

 

 個人的には1本で無理やり作るんだったら映画化しなくてよかったんじゃないかなと思っちゃう。漫画の実写化で成功することが少ないってのは皆知っているけど、ストーリーやキャラを忠実に再現しようとするのは普通ですから。 それに迫力だったり作品ぽさが乗るかの話だと思うので。

 

 漫画未読で鑑賞した方がいいかもしれないですね。その方が足りないところはあるかもしれないけどまだマシかな。ミステリー要素とラブストーリー感を楽しめると思います。

 

 ってなわけでまた次回 ´ω`)ノアリャシタ

 評価 ☆☆★★★2/5