ゴーヤの気ままに映画

見たい作品がある時に書いているので定期更新ではありませんが大体月に2,3本は新作鑑賞して投稿しています!文章は苦手なので下手なのはご容赦ください。評価は甘口カレーくらいの甘さ( ^ω^ )

映画『ゴジラ-1.0』あらすじ・感想・ちょっとネタバレ 7年ぶりの新たな破壊獣

 

 1900年代から恐竜をモチーフにしたいわゆる“怪獣”が登場し始め、その代名詞として多くの人たちに認知されている「ゴジラ」。「あなたが知っている“怪獣映画”ってなんですか?」って聞いたらほぼほぼ『ゴジラ』シリーズのことが挙げられるのではないでしょうか。

 

 wikiで歴代の作品について見ていましたが初作「水爆大怪獣映画『ゴジラ』」が1954年の11月3日に公開されたんだそうです。今回生誕70周年を記念した作品とのことですがこれは意図して合わせてきたのでしょうか!?( ゚д゚) 逆に偶然なら凄すぎるww

 山崎監督は今作を製作するにあたりエヴァで知られる庵野監督が製作した『シン・ゴジラ』(16)は政治を絡めた斬新な作りとなっていましたが、今作ではそこに対抗するため戦後を舞台に自衛隊や武器などが整備されていない日本でゴジラにどう対抗するのかを描いたのだそう。

 

 ここまでシリーズが続いている作品で山崎監督が製作した『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズに登場させたりして本編への絡みを待ち望んでいたんじゃないでしょうかね。本人も「一回はやってみたい!」と完成報告会見で話されていました。

 

 国産作品としては30作品目にもなるいろいろな節目の作品がどんなふうに仕上がっているのか。VFXに関しても監督自身がその専門家ですから荒い作りなんかもなさそうな予感はしています。

 どうしてもVFXの荒さが出てしまうのが邦画のネックであると個人的に感じてはいるので迫力や動きなんかも気になりますね。

 

 さっそくいってみよ〜〜〜٩( ᐛ )و

 

 

作品情報

 1954年に東宝が公開した「特撮怪獣映画」シリーズで本作で総シリーズ37作目、国産実写作品30作品目となる。ただ怪獣が暴れる内容ではなく人間が生み出した核兵器がトリガーとなり人間の身勝手さを作品に練り込んだ皮肉作なのが特徴的。

 当時監督を務めた本多猪四郎氏は戦後の暗い社会を尽く破壊、無秩序に陥らせる和製キングコングを作りたかったのだそう。

 

 今作はその出発地点のように戦後のあらゆるものを失ってしまい“0”になってしまった日本をさらに破壊し“-1.0”へと変えてしまうゴジラの姿を描く。武器も国を守るための部隊も整備されていない丸裸状態の日本がどうなってゴジラが去っていくのか…。

 

 主人公の敷島浩一を演じるのは映画、テレビ、ドラマなど幅広い範囲で活躍する神木隆之介が担当。役者としての歴が長く他の俳優陣の中でもベテランに入るほど。作品も子供向けから大人向けの作品にも出演しておりどこかしらで見たことがある俳優ですね。

 

 敷島と出会う女性:大石典子を『賭ケグルイ』(18,19)、『約束のネバーランド』(20)、『シン・仮面ライダー』(23)などに出演する浜辺美波が担当。他に山田裕貴青木崇高吉岡秀隆安藤サクラなどが出演する。

 

 監督はVFX制作で有名な山崎貴。2000年に公開された『ジュブナイル』で映画監督デビューし、2005年の『ALWAYS 三丁目の夕日』で日本アカデミー賞監督賞などを受賞し一躍有名に。

 その後『ALWAYS』シリーズの続編や『永遠の0』(13)、『STAND BY ME ドラえもん』(14)、『アルキメデスの大戦』(19)などを公開。実写、3Dアニメ作品など多くの作品を世に出してきた。

 

 そんなVFXの第一人者が有名特撮である『ゴジラ』シリーズを手がけることとなり期待値が高まっています!公開情報が少なくどんなストーリーが描かれているのかも不明ですがどんなゴジラになっているんだ!?

シン・ゴジラ

シン・ゴジラ

  • 長谷川博己
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あらすじ

 出兵していた敷島浩一は日本へ帰還するが、東京は焼け野原と化し、両親は亡くなっていた。人々が日々を懸命に生き抜いていく中、浩一は単身東京で暮らす大石典子に出会う。しかし、これから国を立て直そうとする人々を脅かすように、謎の巨大怪獣が現れて……

 

※引用元:映画ナタリーより


www.youtube.com

 

 

キャラクター<俳優名

敷島浩一<神木隆之介

戦争から生還するも、両親を失い、荒廃した日本で、典子と出会う。

 

大石典子<浜辺美波

焼け野原の戦後日本を単身で強く生きる女性。戦争帰りの敷島と出会う。

 

水島四郎<山田裕貴

戦後処理の特殊任務を請け負う船・「新生丸」に乗り込む見習い。

 

橘宗作<青木崇高

戦時中、海軍航空隊の整備部にいた人物。

 

野田健治<吉岡秀隆

戦時中、海軍工廠で兵器の開発に携わっていた人物。

 

太田澄子<安藤サクラ

敷島の家の隣人。戦争で子どもを失くしている。

 

秋津淸治<佐々木蔵之介

戦後処理の特殊任務を請け負う船・「新生丸」の艇長

 

※引用元:公式HPより

 

 

感想

戦争の最中で起き始めた災難を自分たちの力だけで乗り越えようとする日本人。死と隣り合わせで周りは助けてくれない状況でも生きようとする姿をシンプルにまとめた作品で、あの重低音こそゴジラ作品なんだと感じられる一作!!(゚∀゚)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生きるために逃げた男の決意

 まずはあらすじ↓

 

 時は1945年、特攻隊の隊員であった敷島は戦闘機の不調を訴え整備場のある島へ着陸した。整備士が確認したが敷島の言うような故障箇所は無く整備士に「まさか逃げてきたのでは!?」と疑惑を持たれる。

 敷島は整備と距離を取り海岸でぼーっと過ごしていると波打ち際に見たことのない魚類?が複数浮かび上がっているのを確認した。

 

 その夜、警報を耳にした敷島と整備士はアメリカが攻めてきたと思い武器を手に外へ出る。櫓にいる仲間に灯で照らすように指示をすると灯りが指す方に恐竜のような怪物が姿を現した。ゴジラだ。

 戦闘機を使ってゴジラを迎撃しようとした敷島だったが手が震え砲撃することができず、整備士たちは次々に命を落としていった。

 

 ゴジラの攻撃で戦闘機は爆発し巻き込まれた敷島は気を失ってしまう。

 

 太陽が登り始め辺りが明るくなった時に気がついた敷島はあたりを見渡すと建物もなにも無くなっていた。整備士の中で唯一生き残った橘は亡くなった仲間たちを集めており敷島が生きている事に気がつくと「お前が撃っていれば救われた命だ!」と責めた。

 

 2人は迎えの船に乗り島を出ることに。無事帰国した敷島が自宅へ行くとあたりは焼け野原になっており家は瓦礫の山となっていた。近所の太田からは帰ってきたことを「恥知らず!」と責め立てられ敷島の両親が亡くなったことを告げられる。

 

 敷島は母の残した手紙を手に「無事に帰ってこいと言いましたよね?」と呟く。

 

 ある日、炊き出しを口にしていた敷島の前に1人の女性が走ってきた。彼女は盗みをしたらしく追われており、抱えていた子供を敷島に預けてどこかへ行ってしまった。

 

 急に預けられた子をその場に置いて行こうとしたが出来ず家に帰ろうとするとさっきの女性が戻ってきた。

 彼女は典子。抱えていた子(アキコ)は彼女の子ではなく戦争で亡くなりそうになっていた見ず知らずの母親から託されたのだそうだ。

 

 彼女たちは敷島についてきて家に上がり込んできたが追い出すことができず3人で生活する事になる。

 

 アキコや自分たちの食料を購入するために金を稼ごうと典子の反対をおしきって海中に残っている機雷撤去の仕事を始めた敷島。一緒の船の秋津、水島、野田と一緒に嫌いを除去し、お金を貯め家を立てることができるようになった。

 

 機雷撤去の仕事をしていたある日、船で別の仕事を与えられた敷島たち。現場に着くと巨大な戦艦がズタズタにされており何かと争った形跡がある。 敷島は戦艦の傷からあのゴジラがやってきたと推測し秋津たちに当時のことを説明した。

 周りにはあの深海魚の死骸が浮いている。と思っていると目の前にゴジラが現れ乗っている船を追いかけてきた!

 

 対抗するための武器は撤去する機雷と船につけてある機関銃のみ。武器を駆使してなんとか逃げ切る事に成功した敷島たちだったが敷島は頭を汚してしまい気がついたら病院のベッドだった。

 

 早くゴジラについて公表して逃げないとと考えた敷島だったが日本政府は混乱を避けるため口止め。国民には一切情報を出さないつもりのようだ。 だがゴジラは東京に進路を進めておりついに東京へ上陸した。

 

 その時、仕事を始めていた典子は銀座、敷島はアキコと自宅にいた。自宅のラジオからゴジラがやってきた報道を聞いていると上陸したのが銀座だと敷島は知る。 銀座で典子を見つけた敷島は一緒に逃げようとしたがゴジラの放った熱線から敷島を庇って典子が爆風に巻き込まれてしまった。

 典子の消息が絶たれ悲しみに打ちひしがれる敷島。結局彼女の姿は発見できず、典子の葬儀も執り行われた。

 

 葬儀が終わった時、野田から民衆でゴジラを殲滅する作戦が動いている話を聞き計画の説明会に参加することに。

 

 そこでは野田が指揮を務める「わだつみ作戦」の概要が公表され、「アメリカはソ連を刺激する可能性があり助けてくれないから民間で作戦を実行しなければならない。戦争から生き残った元海軍の人たちで軍艦4隻を使ってゴジラを海底に沈める」計画を時効することに。

 

 ゴジラについての生態が全くわからないため憶測で練られたこの作戦でゴジラを倒すことができるのか!?日本の運命やいかに…。

 

 といった感じのストーリーになります。

 

 

 第二次世界大戦が終わる際から始まった今作。当時の特攻隊って「戦闘機ごと突っ込んで死ぬ」ってのが当たり前で、国民が死んでいくのが普通、生きて帰ってきたら非国民!みたいなスタンスでした。

 

 誰しもが死ぬのがわかっててその場所へ行こうとか思わないじゃないですか。逃げ出した敷島も本当はわかっているんですよね。逃げたことも悔いているから死にたいけど体は生きたがっている。

 結果的に死ぬ恐怖からは逃げられたんだけど生きていくことに恐怖を感じ始めて生きているのも苦痛になっちゃうんですよ。

 

 ずっと戦争とゴジラに囚われてしまった敷島は典子の好意やアキコが父として自分を見ていることに気付いているんだけど当時に残ったままだから受け入れる余裕ができていない。

 秋津たちの前でアキコに「俺は父親じゃない」なんて言葉吐くくらいですからね。そうとう拗らせちゃってますよね。

 

 そのまま日々を過ごしていたら典子がゴジラの襲来で死んじゃって秋津たちから「なんで受け入れてやらないんだ!」って怒られちゃいます。敷島は自分の戦争が終わっていないことを断ち切るためにやっと重い腰を上げて立ち向かおうとします。

 出会うこともなかった橘を嘘の手紙で釣って戦闘機を直してもらうように言うんですよ。橘からしたらゴジラがやってきたあの日のことがまだ残っているからやりたくないけど敷島の覚悟を目にして直すことを決意します。

 

 最初は敷島に死んでしまえみたいな憎悪の気持ちしかなかった感じですが彼の覚悟を目にして敷島にも生きてほしいと思うようになります。最後には脱出装置がついているから生きて帰ってこいと訴えかけるんですよね。

 シンプルな作りでまとめられているんですが、この写し方が一番胸に刺さってくる。変に着飾ったりしていないから泥臭い見た目なんだけどそれがまたいいんですよね。戦争を題材に持ってくる作品ってこういうので泣かせるんだよなぁ(´ω`)

 

 作戦に参加している人全員が無事に帰って来れる保証ないんですよ。ましてや海に沈めるのがゴジラに効くのかもわからない中で自分の家族や周りの人たちを救うために進んで貧乏くじを引く彼らの覚悟もめっちゃかっこいい。

 こうやって後世の我々が生かされているんだと思うとまじでありがたいですよね。現実とフィクションを混ぜているけど生きることへのメッセージがしっかり伝わるいい仕上がりでした!

 

 

この体に響く音があってこその“ゴジラ”

 現代の技術が進歩してそこまでな作品もいいように見せることができていますが、昔からある作品を全部変えしてしまうと「これじゃないんだよな」感が出てしまう。映像や音楽は格段に良くなっているはずなのに昔の方がいいと思ってしまうのはその作品の色がなくなってしまっているから。

 

 今作『ゴジラ』も映像がくっきりしてリアルな見た目になってきているがやっぱお馴染みの音楽がないと「ゴジラを見てるなっ!」って感覚が薄れてしまう。体も大きくしっかりとしており重厚感がある。

 邦画なのにハイウッド映画みたいに細部も作り込まれていて見劣りもしないし建物を次々と破壊していく姿は誰もが思い描いていたあの怪獣をきちんとそのまま描けている。部分的に粗いところはありますけどね( ^ω^ )

 

 今まで陸での戦闘が多くて海上であんなに長いこと戦闘するのも珍しい気がします。主人公の敷島たちが乗る船を追って泳いでいる姿も割と珍しい。シリーズの中でもあまり見ない戦闘シーンがあったりしたからより新鮮に鑑賞することができたのかもしれませんね。

 

 戦後すぐの日本を舞台にしているから使っているものも古いし技術的に足りない部分がある中でゴジラの熱線が撃たれる時の近未来感がギャップがあり面白い組み合わせなんですよ。

 戦車とかもあるんだけど火力は足らなくて効いていないし砲撃の音も割とおとなしめに調整されているっぽい。

 

 それに比べてゴジラの足音や熱線を放った爆発の音なんかは体に響いてきて圧倒的な力で蹂躙している強者感が全身で感じられてこれぞって思える。この沈むような音が組み合わさるからこそゴジラを見てるって体感できる。

 音楽も現代的に寄せているんだけど古っぽさも残してあるからいい。正直音楽に関する知識とかそんなないんで昔のままの音色ですよって言われたら恥ずかしいなww( ゚д゚)

 

 

最後に

 ゴジラを倒してハッピーエンドかと思ったら最後のシーンはかなり意味深でしたよね。

 

 まずゴジラが再生してきちゃってたからどっかのタイミングでまたやってくるんだろうな。再生してきているカットだけで背筋がゾワっとする怖さがありました。

 あと典子が生きてたってとこですよね。敷島がアキコを連れて病院へやってきた時に典子の首になんか痣?がありましたよね。ただの髪の毛かなんかかもしれませんが戦隊モノの悪役がしてそうなタトゥー柄に見えたのでなんか続編とかが出てつながってきそうな描かれ方。

 

 作品自体かなりシンプルでオーソドックスなストーリーだし、変に設定をいじられることもなく誰もが見やすいようになっている。ところどころそれ言うか!?みたいなとこもあるし敷島が拗らせすぎててちょっとやりすぎに感じちゃうとこもありますが。

 だけど全体的には『THE 怪獣映画』な出来栄えだったので昔から見ている人も嬉しい出来栄えなんじゃないかな。

 

 やっぱ続編出るのかな…。あんな描き方したらあると思っちゃうよな。ゴジラ死んでないしね。このメンバーで次があるとしたらストーリーをどうにかしないと大コケになっちゃいますよ。

 誰もが納得するようなものに仕上げないといけなくなるからかなりの大博打ですよね。自分ならやらないかな。このまま「ゴジラ生きてるじゃん!」って鑑賞者の気持ちを残して終わらせるかもww

 

 ってなわけでまた次回 ´ω`)ノアリャシタ

 評価 ☆☆☆☆★4/5