世の中には映画や小説みたいな本の原稿なんかが誰かの手によって発売される前に公開されてしまうことがあります。発売に公開されちゃったらSNSで拡散されて損害は計り知れないほど出てしまうでしょう。作っている側からしたらたまったもんじゃありません!
個人で流してしまうのを阻止しても万が一データをハッキングされでもしたら成す術なしですし、今のネットワーク社会では十分に可能性があることです。
そんなことを阻止するために実際にあったとんでもない事をもとに作られたのが今作。全世界で大ヒットした「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズの翻訳を地下室の隔離部屋で行ったんだとか…。海賊版とかが出ることを防ぐために作者の同意のもとで現実に起こっていたなんてすごいですね!!
隔離すれば漏洩はしないだろうけどやりすぎなのではないかな。海外らしいと言えばらしいですけどね。今までこんなことした人なんていなかったでしょうし、聞くだけで面白そう!!
作品情報
全世界で大ヒットを記録した『ダヴィンチ・コード』シリーズの第4弾『インフェルノ』出版の際、驚くべきミッションが遂行した新時代の本格ミステリー映画が誕生!フランスを舞台に、豪邸の地下に隠されたシェルターで翻訳に選ばれた9人が外出もSNSも電話も絶たれたなか何故か作品の冒頭10ページが流出してしまう。
『タイピスト!』のレジス・ロワンサルが新たな才能を発揮し、見る人たちを<誤訳>させてしまう物語を書き上げた!!
キャスト<役名>
<引用元:公式HPより>
ランベール・ウィルソン<エリック・アングストローム>
無慈悲な出版社社長。「デダリュス」の作者の正体を知るただ一人の人物。かつてない規模での世界同時出版を計画している。 (引用元:公式HPより)
オルガ・キュリレンコ<カテリーナ・アニシノバ:ロシア語>
ミステリアスで情熱的。孤独を好む。人の心をかき乱す誘惑的な人物。「デダリュス」のヒロイン・レベッカに危険なほどに感情移入している。 (引用元:公式HPより)
リッカルド・スカマルチョ<ダリオ・ファレッリ:イタリア語>
少々傲慢なところがあり、SNSのおかげで少しばかりの名声を持つ。夢は、オスカル・ブラックと接触し彼の恩恵にあずかること。 (引用元:公式HPより)
シセ・バベット・クヌッセン<エレーヌ・トゥクセン:デンマーク語>
エレガントかつ野心的。家族を養うために翻訳者になった。いつか自分自身も小説家になることを熱望している。 (引用元:公式HPより)
エドゥアルド・ノリエガ<ハビエル・カサル:スペイン語>
薄汚く、どもり癖があり、大人の体に閉じ込められた子供のよう。意志が弱く、簡単に人に流される。 (引用元:公式HPより)
アレックス・ロウザー<アレックス・グッドマン:英語>
25才だが、永遠の子どもにような雰囲気を持ち、ずば抜けて聡明。「デダリュス」海賊版の翻訳でファンの間で注目され、公式翻訳者に抜擢される 。 (引用元:公式HPより)
アンナ・マリア・シュトルム<イングリット・コルベル:ドイツ語>
ヒッピーのような目と、ダイアン・キートンもどきの雰囲気を持つレズビアン。どんな状況においても冷静沈着だが、浅はかな不安定さもある、傍若無人な性格。 (引用元:公式HPより)
フレデリック・チョー<チェン・ヤオ:中国語>
中国出身だが、パリに20年暮らしている真面目な努力家。9人の中でもコミュニケーション能力が高く、皆の盛り上げ役。 (引用元:公式HPより)
マリア・レイチ<テルマ・アルヴェス:ポルトガル語>
短気で騒々しい。共同生活が苦手。首にピストルの刺青を入れている。より良い生活のため翻訳者とウェイトレスの仕事をこなす。 (引用元:公式HPより)
マノリス・マヴロマタキス<コンスタンティノス・ケドリノス:ギリシャ語>
公務員の給料の支払いもままならない国で、大学からの給料を補うために翻訳者をしている。知識人風だが、本質的な考え方は陳腐でシニカル。 (引用元:公式HPより)
サラ・ジロドー<ローズマリー・ウエクス>
典型的な優等生。エリックから酷い扱いを受けているが、文学への愛だけを糧に仕事に取り組む。いつか自身で出版を手がけたいと思っている。 (引用元:公式HPより)
パトリック・ボージョー<ジョルジュ・フォンテーヌ>
フォンテーヌ書店店主。 (引用元:公式HPより)
あらすじ
ドイツのブックフェアの会場で、世界的ベストセラー「デダリュス」三部作の完結編「死にたくなかった男」の出版権を獲得したと、高らかに宣言するアングストローム(ランベール・ウィルソン)。出版社のオーナーである彼は、多言語の翻訳を同時にスタートし、この話題作を全世界で一斉発売すると確約する。
そのために選ばれた9カ国の翻訳者が、フランスの豪邸に集められた。携帯電話もパソコンもすべての通信機器を入り口で没収された彼らが、助手のローズマリー(サラ・ジロドー)の案内で連れて行かれたのは、ロシアの富豪が核戦争に備えて作ったという広大な要塞のごとき地下室だ。
小説の流出を防ぐために屈強な警備員が監視する部屋で、毎日20ページだけ渡される原稿を翻訳、1ヶ月で仕上げ次の1ヶ月で推敲するというスケジュールが言い渡される。食事は豪華で週1日の休日のための娯楽施設も完璧だが、隔離生活には違いなかった。
初日から注目を集めたのは、その若さで英語版を任されたアレックス(アレックス・ロウザー)だ。慣れない環境で緊張する翻訳者の中で、豪快に居眠りを続けていたのだ。もう一人、ロシア語のカテリーナ(オルガ・キュリレンコ)は完全に浮いていた。「デダリュス」のヒロイン、レベッカに入れ込むあまり、彼女と同じ白いドレスを纏い、ヘアスタイルやメイクも忠実に再現していた。
一方で、金のためだと開き直る、ギリシャ語版のコンスタンティノス(マノリス・マヴロマタキス)のような翻訳者もいる。毎日顔を合わせ、同じ目的へ向かううちに、打ち解けあった9人の翻訳者たちは、やがて迎えたクリスマスの夜、ローズマリーを招待して聖夜を祝う。
ところが、日付が変わる頃、事件は起きた。アングストロームの携帯電話に、「冒頭10ページを流出させた。500万ユーロで損失は止められる。24時間以内に払わないと、明日、次の100ページもネットで公開する」という脅迫メールが届いたのだ。メッセージの最後には、その夜、皆で合唱した歌のワンフレーズが引用されていた。
原稿にアクセスできる関係者は、本名も素顔も非公開の作者オスカル・ブラックと、アングストロームだけだ。翻訳者の犯行だと確信したアングストロームは、次の100ページを配らなければ流出できないはずだと、翻訳作業を中止する。
普段から犯行的なポルトガル語版のテルマ(マリア・レイチ)は、私物の捜査に抵抗するが、暴力も辞さない警備員たちに押さえつけられる。身の危険を感じた翻訳者たちは、「いつコピーした?」「ネット接続の方法は?」と推理するがすぐに行き詰まり、互いに疑いの目を向け始める。 (引用元:公式HPより)
感想
一つのヒット作が出るまでにこんなことが起こるなんて!誰が犯人なのか最後までドキドキ!!
本の翻訳家を隔離して漏洩を死守するなんてなかなか思いつかないことですよね。よっぽど人気なシリーズで新作のヒットが約束されているくらいの作品でもここまで厳重にしてしまうなんて。それプラス翻訳家たちはまともというより少し癖がある人たちばっかり。
翻訳家の彼らは作品の内容仕事で決められた量を翻訳していたら公開していない内容が出てしまい、犯人が誰なのかをお互いを疑いながら探り合って、この人が実は犯人でした!までのドキドキわくわくが最高にいい映画でした。
やっぱり最後がいちばんのキモになりますからそこはさすがにね。触れるのは。ざっくりとだけ感想言いますね( ̄^ ̄)
まず言っておきますが私はこういうミステリーとかの類は得意じゃないんです。というのも頭良くないんで深読みして犯人の目処を立てずに作品を見るから。なので人によっては展開的にこいつかこいつが犯人っぽいなとか知らないんでただ純粋に見て、「この人が犯人だったんだ。なるほど」と見終わってから整理するので参考になるかわかんないんですよね笑
作品を見ているときは常に誰が犯人なんだろうという頭で楽しくて、それだけじゃなくて心理的な戦いもあってその緊迫感も合わさって見所が多いです。特に後半に一気にたたみかけてくるのでドンドン進んでいくのは「うぉぉぉぉぉ!」ってなりますね。
ただ最後に詰め込みすぎて前半は少しおとなしめですかね。説明とか環境の影響で盛り上がるのがスロースターター気味かな。エンジンがあったまるまでちょっと時間がかかります。そこは我慢してください!
最後に
ネタバレがこれほど怖い作品だと感想が書きづらいですね。私の国語力で伝えられるかが心配です( ゚д゚)ミステリー大好きな方はあっさり犯人がわかるんだろうな。すげぇよ。
でもこの作品はそれだけじゃ終わらない!ってのが面白いところで、それがあるから余計終わってからの振り返りが楽しいなって思います。何層も構築されているから普段からミステリー見る人でも十分楽しめて物足りなさは感じないんじゃないかな。
まぁあの環境と翻訳家の扱いは良くないですよね。典型的な仕返しされるようなブラックっぷりでしたね。一人の人間ですから道具扱いされて気分いい人はいないですからね。誰しも。
ってなわけでまた次回で ´ω`)ノ