ゴーヤの気ままに映画

見たい作品がある時に書いているので定期更新ではありませんが大体月に2,3本は新作鑑賞して投稿しています!文章は苦手なので下手なのはご容赦ください。評価は甘口カレーくらいの甘さ( ^ω^ )

映画『君たちはどう生きるか』あらすじ・感想・ちょっとネタバレ 今の時代の新しいエンタメ

 

 日本を代表するアニメ作品シリーズである『ジブリ』シリーズ。監督:宮崎駿とプロデューサー:鈴木敏夫のコンビが多くの名作を世に発信し、今でもテレビで放送されるほど。日本だけでなく世界にも多くのファンがいて日本の代表的文化である“アニメ”の中心的な存在となっています。

 

 少し前に愛知県にジブリパークが出来上がり開演初日には多くのファンが訪れ、実物大のジブリの世界へ入ることができるとニュースで取り上げられていました。施設は全て開放されたわけではなくこれからどんどん追加されていく予定となっており幅広い年齢層の心を掴み続けています。

 

 ジブリ作品自体は近年も公開されてきましたが宮崎駿自身が監督を務める作品は2013年に『風立ちぬ』以来10年ぶりとなります。

 

 今作の特徴はなんといっても「一切の宣伝がない」というところ。鈴木敏夫氏がジブリ展開会イベントでコメントしていましたが「情報が溢れている現代で情報がないことがエンターテイメントではないか」と思い情報の公開をしていないとのこと。

 鈴木敏夫氏の発案で情報を解禁しなかったようで宮崎駿も彼を信じ乗っかったんだとか。ですが宮崎駿は内心「宣伝なくて大丈夫かなぁ」と不安に駆られているんだそうです( ^∀^)

 

 確かに宣伝をしないというのはかなり博打になりますよね。「ジブリ」というネームバリューがあるから成り立つ気もしますし、どういう結果になるかなんてデータがありませんから今回がどう転ぶのかこちら側としても注目点になります。

 

 前回宮崎駿が監督を務めた『風立ちぬ』で「長編映画から引退する」と言われていたので今回の新作はファンとしてはありがたいのかな。まぁ2017年に引退撤回したんですけど宮崎自身は「引退しながらやっている」んだそうですww ここまでくるともう面白いわ!

 

 そんな面白人間の新作アニメ作品はどのような夢を私たちに見せてくれるのでしょうか!?

 

 さっそくいってみよ〜〜〜٩( ᐛ )و

 

 

作品情報

 1984年に公開されて『風の谷のナウシカ』から始まり数々の人気作品を世に出してきた宮崎駿、鈴木敏夫コンビの最新作。宮崎駿が前回監督を務めた『風立ちぬ』から10年ぶりとなる作品となる。

 2022年12月に作品のポスターが公開されてから一切の宣伝がされておらず予告なども公開まで1ヶ月を切っても公表されていない。

 

 1937年に初出した吉野源三郎の同名小説『君たちはどう生きるか』が元になっているのではないかと言われていたりするがその根拠なども一切不明。Wikipediaでは主人公にとってこの小説が大きく関わってくると書かれています。

 

 物語そのものは“冒険活劇ファンタジー”になるそうです。

 

 上記でも記載しましたが2013年の『風たちぬ』で引退を宣言した宮崎駿でしたが2017年にそれを撤回。しかし本人は「引退しながら仕事している」とのこと。同年にジブリの公式サイトでスタッフを募集し本格的に制作をスタートさせタイトルを発表。今作の制作自体は月に本編1分の制作ペースであるとコメントし制作スタートから3年で30分ちょっとの完成スピードだったそう。

 

 吹き替えをする声優や登場キャラクターについての情報もないため本当にどんな内容になっているのかは劇場に足を運ぶことで初めて見られる。今の情報社会でここまで徹底的に情報を小出しにもしないのは「気になる」気持ちをくすぐってこれがいい宣伝になっていると思いますね!!

 

 10年ぶりの新作はどんな作品に仕上がっているのか!?宮崎駿も結構な年ですからこれが最後になるかもしれないですし多くの人が注目している作品なので気になる。

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感想

赤字続きのスタジオジブリ最新作は後半になるにつれ解釈がわかりにくいファンタジー世界に。子供の頃に見ていた作品たちよりも難しくなにかしら問いかけているんだろうけど分からん…。岡田先生解説してくれ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ざっとこんなもん

 夜中に鳴り響く空襲のサイレンで目を覚ました主人公・牧眞人。1階の寝室から2階へ上がり待ちの様子を確認しようとすると父が母のいる病院が燃えていることに気がつき家を出る。

 眞人もついて行くと言うが家に残るよう父に釘を刺される。急いで服を着替え父の言葉を無視し町へと飛び出す。

 

 町では多くの人が逃げ回ったり、家事を消化しようと動く人がおり子供の眞人には耳から聞こえる音が遠く感じ目の前が歪んで見えるほど禍々しい光景だった。

 

 結局この家事で母親は帰らぬ人となり、もともと住んでいた町を離れ母の妹であるなつこのもとへと移り住む。なつこは眞人の新しい母親になるといい彼女のお腹には父との子を授かっていた。

 駅まで迎えにきてくれたなつこに行儀よくお辞儀をする眞人だったが母親になると言われると複雑な表情を浮かべる。

 

 父は職場の工場に行くため駅で別れ、なつこと眞人は家へと向かう。途中出兵する列に挨拶をし新しく住む家へ到着。

 なつこが生活している屋敷は広大で複数人の世話係のお婆さんやお爺さんがおり家へと繋がる階段は幅が広く一歩ずつ上がるのが少し大変そうに思うほど。屋敷の中もさまざまな模様が施された襖があったり奥まで長く続く縁側があったりと裕福さがうかがえる。

 

 眞人は自身の部屋に案内され荷物を下ろすと旅の疲れからベッドで寝落ちしてしまう。寝ている時の夢で母が亡くなったことを思い出し涙を流しながら目を覚ました。

 目を覚ますと窓から一羽のアオサギが眞人を挑発するように見つめる。屋敷に来た時から何かと気になっていたヤツだ。

 

 アオサギが気になり屋敷を出て追いかけると屋敷の奥の方に建っている古い洋館に入っていった。洋館の前までやってきた眞人だったが入り口は瓦礫で狭まっておりなんとか入ろうとしたところで世話役のお婆さんが探しにきた。

 入ろうとしたが途中で諦めアオサギの抜け落ちた羽を手に瓦礫の中を戻る。迎えと合流し洋館から出ると手に握っていたはずの羽がどこかへ無くなってしまった。途中で落としてしまったのだろうか!?

 

 一夜明け父、なつこ、眞人の3人で朝食を済ませ父親の送迎で転校先の学校へ登校した。周りと違い綺麗な身なりをした眞人。授業を終え帰る途中で生徒と何かしらのきっかけで取っ組み合いの喧嘩に!

 土で全体が汚れた眞人だったが大きな怪我はしていない様子。かと思ったら地面に落ちている石を手に取り自身のこめかみ付近を殴り出血する(結構血出てる( ゚д゚))。

 

 ひどい怪我を負って帰宅した眞人は自宅で治療をし医者に診察してもらうことに。傷は処置してもらったが発熱し寝込んでしまう。

 眞人のケガを知り慌てて帰宅した父は「誰にやられたのか正直に言え」と聞くが眞人は「自分でこけて怪我しただけ」とはぐらかす。我が子のケガについて学校に講義すると言い父は家を出る。

 

 体調が回復してきた眞人にあのアオサギが近寄ってくる。眞人はアオサギが何者なのかを突き止めるためトイレのクローゼットにあった木刀?を手に取り庭にある池まで出向く。アオサギがどこにいるか探していると夜明けの太陽を背にアオサギがすごいスピードで眞人に突っ込んできた。

 眞人はアオサギ目掛け木刀を振ったがアオサギはクチバシで木刀を受け先の部分をへし折った。

 

 眞人の目の前に降り立ったアオサギに話しかけるとアオサギは「お母さんは生きている。死んでなどいない。」と言う。だから屋敷の奥にある洋館へ来いと誘ってくる。その誘い言葉と共に池の魚が「おいでやす」と言い庭にいたカエルが眞人の体を覆い始めた。

 そこへなつことお婆さんたちが眞人を探しにやってきた。だけど聞こえてくる声は遠く今にも消えてしまいそう。なつこは手に持っていた弓でアオサギの目の前に鏑矢を放ち眞人を助けた。眞人はその場で意識を失ってしまった。 これがいわゆる神隠しなのか?(・Д・)

 

 再び目が覚めると眞人はベッドで寝ていた。そこへ学校に文句を言いに出かけた父が帰宅し「学校へ300円寄付してやった」と言い、眞人に「学校は別に行かなくともいい」と解決したことを報告した。

 ※当時の300円は大卒給与の約5ヶ月分くらいだそうです。今だと月給25万計算で125万くらいですかね?当時としてはめちゃくちゃ大金ですね!!( ´∀`)

 

 体調が良くなってきた眞人だったが逆になつこがひどいつわりで体調を崩してしまった。一度顔を見せてくれと言われた眞人はなつこの部屋を訪れた。 体調が悪いのに頭の傷を心配して涙を流すなつこに対して眞人は「早く良くなってください」とどこか別の場所を見ながら表面だけの言葉を吐き捨てて部屋を出てしまった。まだなつこを母親として受け入れることができていないようだ。

 

 部屋を出る時にこっそり嗜好品のタバコを盗んで世話役のお爺さんにナイフの研ぎ方を教えてもらうことに。アオサギを本格的に相手しようと準備を進める。

 その姿を見た世話役のキリコ(お婆さん)はタバコをもらおうと「本物の弓矢がある。少し減ってもバレやしない。(教えるからタバコをくれ)」と言い寄るが眞人がクスねたタバコは2本しか入っておらず全部おじいさんに渡してしまったとのこと。眞人は研いだナイフで竹製の弓を自身で作った。

 

 作ったはいいものの放った矢は安定せず距離も延びない。そこで拾ったアオサギの羽を矢につけてみたところ予想を超える威力で矢が放たれ、自身の部屋の壁に穴を開けるほどに。

 

 その矢を工作しているときに白装束を着た女性が森へ入るのを見かけた。あれくらいの歳の女性はなつこくらいしかいない。何をしに森へ行ったんだろう…。

 

 矢の工作に夢中になっていると時間が経ちすっかり夕方になってしまった。すると外から世話役のお婆さんたちがなつこを呼ぶ声が聞こえる。眞人は自室の窓から話を聞くと部屋にいたなつこが居なくなってしまったという。

 森へ入る姿を見た眞人は自作の弓矢を手に森へ入ろうとする。それを止めようとキリコが説得するが結局ついていくことに。

 

 下駄の後や石畳の道を見つけ進んでいくとあの洋館へ辿り着いた。眞人がやってきたのを知ってか洋館に灯が灯りアオサギの声が「お待ちしておりました」と聞こえる。

 見るからに罠だ。しかもキリコが言うにはこの家の血筋じゃないと声も姿も聞こえないと言う。

 

 アオサギが現れ眞人とキリコがついていくと広間に辿り着き、ソファに1人の女性が寝ているのが見える。アオサギが母親だと言い眞人が顔を確認するとあれほど会いたいと思っていた母の顔だった。

 「母さん」と呼び起こそうと肩に手を触れるとその女性は水のように溶け居なくなってしまった。「上手くできていたのに…」と言うアオサギに怒りを露わにした眞人は持ってきた弓矢をアオサギめがけて放った。

 

 矢は避けられてしまったがアオサギの羽が付いている矢はアオサギをずっと追いかけ続けている。矢はアオサギのクチバシに刺さりアオサギは飛ぶことができなくなってしまった。どうやら矢につけた羽は「風切り羽根」だったようだ。

 アオサギは鳥の姿を保てなくなり次第に「鳥の服を着たおじさん」の姿に。眞人がなつこを返せと言うと広間の最上階から1人の男がアオサギに案内するよう言い眞人とキリコは広間の地面からなつこがいるという場所へ向かうのだった。

 

 地面に飲み込まれた眞人が辿り着いたのは広い草原が広がり目の前には海?に多くの船が行進しているのが見える場所。いわゆる異世界に来たようだ。

 

 あたりを見回すと木が生える場所の手前に金色の門が建っているのが見える。

 

 門の目の前まで移動してきた眞人は門に書かれている「ワレヲ学モノハ死ス」と言う言葉を見ていると後ろから大量のペリカンが押しかけてきたその勢いで門をこじ開けてしまった。

 そこへ海から1隻の船がやってきて乗っていた女性がペリカンを追い払い門を締め直した。眞人は助けてくれた彼女についていくことに。

 

 途中、眞人の数倍もの大きさの魚を捕まえて女性の家へと帰る。そこには“わらわら”と呼ばれる不思議な生物がたくさんおり帰りを出迎えた。その女性は家からバケツと包丁を持ってきて魚を捌き始めた。

 どうやらこの魚がわらわら達のご飯になるようだ。女性は眞人に捌きの手本を見せて手伝わせた。眞人が魚の腹を開くと腑がこぼれ出てしまいそのまま気を失ってしまった。

 

 眞人が目を覚ますと周りに世話役のお婆さん達にそっくりな人形が囲んでいた。食事をするテーブルの下で寝ていたようだ。眞人は水を一杯飲みふと女性に「キリコさんだよね」と尋ねた。どうやら助けてくれた女性は一緒に来たキリコのようだ(見た目めっちゃ若い)。

 

 食事の前にトイレに行くといった眞人は庭の脇にあるトイレで用を足す。月が顔を出しあたりを照らすと眞人は家からの景色を眺めていた。

 すると横に1匹のわらわらが姿を見せ、口から空気を取り込み膨らみ始めた。膨らんだわらわらは空へ飛んでいき、眞人の周りには他の膨らんだわらわらが飛び始め綺麗な螺旋状になり飛んでいく。(これが螺旋エネルギーだぁ\\\\٩( 'ω' )و ////ww)

 

 眞人と途中からやってきたキリコが飛んでいくわらわら達を見ているとペリカンの群れがわらわら目掛けて飛んでくる。ペリカン達は大きな口を開けわらわら達を食べ始めてしまった!

 わらわらは上へ上がると眞人達の世界で新しい命として生まれる存在で守らないといけない。だがキリコたちに空を飛ぶペリカンを追い払う術がない…。

 

 どうしたら!?と思ったその時海上から花火が上がりペリカンを攻撃し始めた。ペリカン達は花火の影響で体を焦がしたりしたため退散した。花火を上げてペリカンを追い払ったのはヒミと呼ばれる女性。ペリカンを追い払ったら船でどこかへ行ってしまった。

 

 残ったわらわら達が上に上がっていくのを見届けた後、食事を終え眠りについた。

 

 眠っていると外から何か音が聞こえることに気がついた眞人は庭へと向かう。そこには体のあちこちを怪我したペリカンがトイレの壁に寄りかかっており今にも死んでしまいそうだ。

 手にスコップを持って近づいた眞人にペリカンは話しかけ自分の仲間達のことやわらわらを食べたことについて語りそのまま息を引き取ってしまう。そこへアオサギも合流しペリカンの死を見届けた。眞人はペリカンの死体を供養するためにスコップで穴を掘り埋めてあげた。

 

 世が明けアオサギになつこがいる場所まで案内するように話す。アオサギは力が戻っていないため渋々同意しなつこの捜索を再会することに。 眞人とアオサギはキリコに別れを告げ森の中を進んでいく。なつこはどこにいて無事連れ帰ることができるのか!?

 

 ってのが半分くらいですかね。

 

 最初の方は解釈できるシーンが多いのですがこの辺りから徐々に訳わかんない箇所が増えてくるのではないかと思います。宮崎駿の表現方法が生物や建造物のもともとの知識ありきになるので知らない方からしたら『?٩( ᐛ )و』ってなっちゃいます。

 というか私自身見ていて٩( ᐛ )وって顔に何度もなっていましたwwそれくらい歴代作品の中でも難しい分類になるのかなと。これについては次に書きますね!

 

 

やはり1回じゃ無理だ。というか解説者が欲しい!

 今まで公開されてきたジブリ作品って中身をそこまで穿らなくてもストーリー自体が単純な構成になっていて見やすくなっているのが特徴でした。

 

 今作の公開を記念してテレビでは『風の谷のナウシカ』(7/7)、『コクリコ坂から』(7/14)、『もののけ姫』(7/21)が放送されています。この作品達は深い設定まで見るともっと楽しめますがストレートに物語だけ見ても楽しめる作品達なんですよ。

 

 具体的に言うとナウシカは「腐海で生活する生物達(王蟲とか)と心を開こうとする優しい少女の冒険譚」、コクリコ坂は10代半ばの少年少女が共に惹かれあったいく青春物語、もののけ姫は呪いを受けた少年・アシタカが旅の途中で出会った山犬の姫・サンと一緒に森と人を救い出す方法を探す。という物語です。

 

 表面だけ見ても全部楽しめますよね。ただ今作は表面的には「なつこを救い出す」が主軸になっているんですが設定が複雑に組まれているのでよくわからない要素が他の作品よりも多く解釈に時間がかかってしまうor解釈できずに見終わる可能性がめっちゃ高いんです。

 世界観は東京大空襲が起こった1940年代の現実世界を舞台にしているのになつこを探すのは「他の世界と繋がる特異点」が舞台なんですよね(´ω`) これはもっとわかりやすく書いてくれなきゃわかんないよぉ…。

 

 そもそもアオサギがああいう姿な理由とかなぜインコなのかとかって前もって調べたりしていたらもっと見やすかったんだろうけどその告知が今回なかったのでまぁ無理ですわな。だから面白くないってわけでもないんですがもっと楽しめただろうとは思ってしまう。

 しかもTwitterで見た記事ですが宮崎駿自身がよくわからないシーンあるって言ってるんでこっちが理解できないのが悪いってわけじゃないですw あなたが作った作品ですよ!!( ´∀`)ww

 

 でもやっぱジブリの看板は大きくこれだけ告知内容がないのに劇場は激混み。金曜の18時過ぎの上映を取っていましたがかなり早い段階で結構埋まっており始まる少し前で数席しか空いていない状態。

 これまで公開されてきた作品の知名度が支えとなって「見たい」と思う人たちを引き寄せているわけですよね。今回の興収はどんな感じになるんでしょうかね?宮崎駿が監督をする作品が今後出るのかもわからないわけですから「千と千尋」みたいな爆発的ヒットを叩き出すことができるのかな。そのあたりのデータも気になりますね。

 

 正直いうと宮崎氏が監督を務めた前作『風立ちぬ』でギリギリ黒字になったかなと言われていますからそろそろマジの引退になっちゃうのかな。ジブリ作品の興収法則的に言うと最近公開されている作品達は赤字ばかりなのでどこで「ジブリ」というブランドが終わりを迎えちゃうかですね。宮崎駿が亡くなったとしても長男の悟郎さんが続けるのかな?

 

 とそれは置いといて、これから作品をもっと深く知りたいとなると「解説してくれるアニメに詳しい人」が必要になってくると思います。特に宮崎作品を熟知していて作品だけでなく監督のことも詳しくないとこの『君たちはどう生きるか』について理解することは難しいかな。

 

 なので必要なのが感想のところに書いた岡田先生でございます!アニメ普段見ない人は「誰やそいつ( ゚д゚)」と重いかもしれませんが岡田斗司夫さんでございます。

 

 この人の解説を聞いてジブリを見ると今まで純粋に見ていたジブリシリーズが全く違う視点で見えて面白さがさらに増える。さらに設定や「このシーンはこういう意味があるんだよ」と解説してくれる(YouTubeとかで)のでこれ見てジブリ見ると感じ方がめっちゃ変わります。

 言ってしまえば「大人としてジブリシリーズを楽しめる」ということ。大人としてなのでそういう表現なんかも知れるわけです。

 

 だから今ままでの見やすかった作品達よりもわからないシーンが多いので岡田斗司夫の解説が欲しいんですよ!マジどっかで出してくれないかな…。速攻見に行きます!!( ^ω^ )

 

 ということで一般人には理解できないところが多いんです。ただこれにはどんな意味があるんだろうと思いながら見るとまだいいかもしれません。なぜアオサギなのか?なぜペリカンなのか?なぜ一緒にきたキリコは若くなっていてヒミはここにいるのか?など。

 そうするとわりと理解しながら見ることができます。これだけでもこの「?」ってなっちゃ作品を楽しめるんじゃないでしょうか!

 

 

最後に

 今作のポスターに描かれている鳥・青鷺(アオサギ)ですがなぜこの鳥だったのか?ここからは私の個人的解釈なので「そう思ったのか。」くらいでご覧ください。

 

 アオサギは古代エジプトではベンヌやベヌウと呼ばれ不死の霊鳥とされていました。不死を司るということは生と死を行き来できるということ。今作で登場した異世界は若いキリコが言うように“地獄”であの海を船で渡っているのが死者になるのでしょう。

 デザインが日本のものではないように思ったのでベンヌの設定だとしたらあの海みたいなのはナイル川になるのかなと。

 

 わらわらは地獄に住んでいる人の魂な訳です。ただ地獄にいるってことは地獄に落ちたわけなので生前の罪が浄化されたらわらわらになるのかな。他の黒い人型たちはまだわらわらの状態になっていない人たちとかではないでしょうか。

 日本で描かれている地獄とは違い綺麗な風景なわけですがこの世界から出ることができない+ちゃんとした姿になることができないのが罰に当たるのかもしれません。

 

 眞人の前で死んでしまったペリカンがどれだけ飛んでもここに戻って海には自分たちが食べられる魚がいない(大きすぎるのしかいない?)と言っていたので逃げることを許されないんでしょう。

 

 でアオサギに戻りますがこの設定があるから世界を跨ぐ案内人になっているのではないでしょうかね。それだけでなくちょっと変わったとこでいくと「意識と潜在意識を行き交うこともできる」そうです。

 

 これは主人公の眞人に強く働きかけてくるところではないでしょうか。だってなつこを母親として受け入れられていないけど父親の大事な人と言って助けに来ました。この理由ってちょっと違和感ありますよね。

 自身の大切な家族として受け入れていないんだけど大好きな母親の妹だから面影があり本当の母のように思っている。だけどそのことを表に出そうとはしない。

 

 この表面意識(父親の大切な人)から潜在意識(お母さんと同じ顔だし認めても…)を引き出そうとしているんじゃないでしょうか。最後にはなつこを母親として受け入れますしなつこ自身も懐いてくれない眞人を息子として受け入れることに。 こういった意識の葛藤と心情の変化が見えるとちょっといいお話に見えてきますね。

 

 それだけでなく少女・ヒミが炎使いなのも冒頭の火災で亡くなった母親の姿がキーとして登場しているし、将来ヒミ自身が眞人を産んで亡くなるとしても眞人を産む喜びを選択して元の世界に帰っていくっていうね。

 今作のこの展開が実は眞人の母であるヒミが神隠しにあった1年の間に起こっていたってのも最終的に回収されてめっちゃエモく見えてくる。だけどこの出来事を覚えてはいないんですよね。元の世界に戻ったらこの出来事は忘れてしまうので。眞人もいずれ忘れちゃうのか…。

 

 この選択が今作のタイトル『君たちはどう生きるか』なのではないでしょうか!?一度の選択でその後が決まり戻ることはできない。戻ることができないからどう生きるのかが大事っていうことかな?そんなに深くはないかな?

 

 ただ難しすぎるから“大人向けジブリ”なんじゃないでしょうか。子供には訳わかんないでしょうね。でもヘンテコで面白いとは思うのかな。

 今の生きにくい世界でどう生きるかを私たちは選ばないといけないわけでそのきっかけにもなりそうな作品ではありましたね。そこは新しかったかもしれないです。

 

 ってなわけでまた次回 ´ω`)ノアリャシタ

 評価 ☆☆☆★★3/5