ゴーヤの気ままに映画

見たい作品がある時に書いているので定期更新ではありませんが大体月に2,3本は新作鑑賞して投稿しています!文章は苦手なので下手なのはご容赦ください。評価は甘口カレーくらいの甘さ( ^ω^ )

映画『バービー/Barbie』あらすじ・感想・ちょっとネタバレ 作品に罪はないが…

 

 海外だけでなく日本でも発売されている代表的な着せ替え人形「バービー人形」。男性が子供時代に触れることはそうそうないものですが名前なら男女問わず知っている方が多いのではないでしょうか?

 世界的に有名な玩具シリーズの実写映画化ということもあり気になっている方も多いと思いますが、公開前からさまざまな問題が浮上してしまいクセのある作品となってしまいましたね。

 

 Twitter(現:X)では日本の原爆に関する問題コラにワーナー公式が反応してしまい国民としてはかなり不快な思いをしました。国によっては表現の仕方に誤りがあり公開中止にまでなってしまった場所も出てきておりかなり騒がれております。

 まぁこれに関しては作品と運営に落ち度があるものであると思いますしこういった結果になってしまっても反論できないかなと…。

 

 特にベトナムで公開禁止となったのは今回が初めてなどではないですし、最近映画だけでなくアーティストの公演も主催会社が配慮不足で炎上したりもしましたね。歴史を振り返れば分かることですがかなりデリケートな事情なので取扱注意な内容。

 

 私も今回の原爆コラ騒動を受けて鑑賞するか悩みました。公開直前に「原爆コラに関してはバービー自体ではなくワーナーと作った本人に責があるし見るかぁ」と劇場の席状況を見たらかなり埋まっており、「割とみんな気にしていないのか!?」と思ってしまいました。

 公開中止を求める声もあったりワーナージャパンも今回の騒動に対して怒りのコメントを出していましたからどうなることやらと思いながらも鑑賞に向かいました。

 

 予告を見てあらかたの予想はできるもののオチの付け方が全然予想できない…。どういう終わり方にするのかがかなり気になる作品ですね!

 

 さっそくいってみよ〜〜〜٩( ᐛ )و

 

 

作品情報

 1959年からアメリカ・マテル社より発売された着せ替え人形。長年に渡り販売されてきている商品をハーレイ・クインを演じるマーゴット・ロビーが主演で実写映画化される!

 

 毎日が楽しく夜にはパーティを開催し夢のような日々を過ごしていたバービーランドの住人たち。ある日突然1体のバービーに異変が生じ人間が住む現実世界に行くことになり、異変を解決しようとする姿をバービーのポップな世界観と現実を織り交ぜて描く。

 

 今作で監督は『レディ・バード』(17)や『ストーリー・オブ・マイライフ』(19)を製作したグレタ・ガーウィグが務める。過去作はアカデミー賞監督賞や脚本賞にノミネートされた経験もあり期待される。

 

 バービーを演じる女優人だけでなく、バービーのボーイフレンドであるケンにはライアン・ゴズリングや『シャン・チー』のシム・リウ、キャプテン・アメリカでお馴染みのクリス・エヴァンスの弟:スコット・エヴァンスなどの有名男優も多く出演している。

 

 バービーらしいピンクを基調にしたセットやバービーが現実世界で繰り広げるストーリー内容にも注目が集まる作品となっています。彼らが現実世界で見つけた結末とはどういったものだったのか!?

 

 

あらすじ

 完璧なバービーランドから、人間の世界へ─。2人が知った驚きの秘密とは?

 

 すべてが完璧で今日も明日も明後日も《夢》のような毎日が続くバービーランド! バービーとボーイフレンド? のケンが連日繰り広げるのはパーティー、ドライブ、サーフィン。

 

 しかし、ある日突然バービーの身体に異変が! 原因を探るために人間の世界へ行く2人。

 しかし、そこはバービーランドとはすべて勝手が違う現実の世界、行く先々で大騒動を巻き起こすことに─?!

 

 彼女たちにとって完璧とは程遠い人間の世界で知った驚きの〈世界の秘密〉とは?

 

 そして彼女が選んだ道とは─?予想を裏切る驚きの展開と、誰もの明日を輝かせる魔法のようなメッセージが待っている─!


www.youtube.com

 

※引用元:公式HPより

 

 

感想

バービーのルックスは理想像だけど結局はそのままの自分が一番美しく綺麗。さまざまな場所にこうあるべきみたいな“理想像”が掲げられすぎた社会の中でそれに縛られることなんかない、今の自分を自分らしくあることこそがベストなのです!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夢の住人バービーが見る現実

 毎日ビーチやパーティなどで楽しく過ごすバービーランドとバービーを作った現実のマテル社を舞台に、バービーとケンが自分たちの存在意義を見つけ答えを出して行動する物語を自虐的な笑いをふまえながら表現した作品でした。

 内容としてはぶっちゃけ思っていたものとは少し違っていましたがこういう形になるのには納得でした。ちょっとフェミっぽいところもあったかなと思いましたがそんな気にはならない程度でした。

 

 バービーって同じ名前なんだけどさまざまな可能性を叶えるために作られた着せ替え人形だからいろんな職業が販売されているんですよね。女の子の持っている着せ替え人形ってもともとは赤ちゃんの姿をしていて「母親になる」のがおままごとにメインになっていたのを「自分自身の可能性を広げる」という方向にシフトする次世代的玩具だったんですね。

 

 それこそ昔の男女感は今のように多様性を認めるものではなく男性は仕事を女性は育児をするってのがオーソドックスでした。日本でも多様性なんてのはここ数年でやっと出てきたものですからね。

 

 「こんな姿になってみたい」といったものを叶えるきっかけとして誕生したバービーでしたが誰もがいい印象を持っているわけじゃなくて大人になってから感じ方が変わった人も実はいるんだよっていうのも描かれています。

 

 実際アメリカのスラングに「バービー」と「ケン」って存在していて、あの人形みたいなスタイルと服装をした若い男女を指す言葉なんだそうです。それぐらいアメリカでは深く知られているけどまぁやりすぎだという声もあるんですよね。

 

 先ほどの大人になってからの感じ方が変わるってところですが、あのバービーのスタイル=女性らしいみたいな見られ方をしてしまうんですよね。女性はこうあるべきみたいな押し付けをこのバービーが生み出していると指摘する人も元に存在するんです。

 

 今作の現実世界側で登場する女の子も会って早々のバービーにズバズバ言っちゃいます。バービー人形はあのスタイルのものばかり販売されているっていうもの拍車がかかって影響しているかもしれないですね。

 

 それを鑑みて試行錯誤してきたマテル社はこれまでに多くの商品を販売し作中でもたくさん登場するんですが妊婦の人形は確かにまずいかな(・Д・)

 日本に比べたら性教育ってかなり深掘りして教えられる環境にあるかもしれないですが対象年齢を考えればヤバいよねって話ですよ。

 

 そして女性側の目線だけでなく男性側の目線についてもストーリーに関わってきます。バービーについていったケンは彼女なのか彼女じゃないのかどっち付かずなバービーやケン達があくまで引き立て役みたいな扱いなのに不満を持っていたんですね。

 

 現実世界で仕事をしているビジネスマンの多くが男性であることに感銘を受けてバービーランドを男中心のケンダムランドに改造しちゃうわけです。馬と男の組み合わせにリスペクトを受けて町全体だけでなくバービーランドに残っていたバービーたちも洗脳して序列関係を確立させちゃうんですよね。

 

 お互いに立場は中立だよねって理解しあって法改正とか環境整備をしたらまだここまでにはならないんでしょうがケンが抱えていた期間が長そうだなって感じるので抑圧された分一気に爆発しちゃったんでしょう。

 現に現実社会を回しているのが男だと思ってバービーランドに戻るの早かったですからね。バービーを探すそぶりもなしに単身でとっとと帰っちゃいましたから。

 

 これって現代社会にもあることではないでしょうかね。抑圧され過ぎればこんな爆発の仕方するだろうし、社会のどこかで起こっていることでもありますからね。

 今の日本社会は男尊女卑の社会から変化しているので女性に対しての環境整備をしているわけですが場合によっては逆の可能性もあったわけですよね。

 

 でもなかなか難しい問題ではありますよね。誰もが平等であるべきだけど全く差のないフラットな状態へは持っていけないからどこで折り合いをつけるのかって話です。

 これは永遠にドンピシャのラインが引けない問題でもありますよね。単なる着せ替え人形の実写化かと思っていたら結構複雑な内容にビックリしてます!かなり考えないといけないことですよねぇ…。

 

 まぁでも結局飾ろうが飾らない状態だろうがその人自身に価値があり無理に着飾って仮面をかぶる必要はないんですよね。

 

 バービーは「死について考える」とか「セルライトがある」とかをデザインされたことで騒動が起きたわけですが、死について考えても別にいいわけだしセルライトができちゃうのは人であれば仕方のないことではあるわけです。

 

 お金と時間をかけて改善しようとしなかろうといいわけでその人がその人であり続けるだけで十分なんですよね。

 

 バービーもベンチで記憶を思い出している時に気付き始めているんですよね。隣に座っていたおばあちゃんに「綺麗ですね」って声かけたら「知ってる」って帰ってきたんですよ。

 

 特に化粧をしていたわけではないしおばあちゃんだから顔もヨボヨボになってきているんですよ。だけどその人が歩んできた人生がその顔に現れていてその軌跡に対してバービーは綺麗って言ったんじゃないかなって。

 

 化粧とかをした見た目じゃなくてその人が歩んできたものが見えたことに価値があるわけですよ。確かに見た目を良くしようとするのはいいことです。その人がやってきた努力なわけですからね。

 ただそれだけじゃなくて中身が問題なんだってことです。どれだけ有意義なものになっているかがその人の顔になっていくわけですから。

 

 案外そういうのって見たらわかりませんか!?顔見たらその人の生きてきた軌跡的なのね。そういうの感じないですか!!それも人によりますよね。感覚でしかないから正しいかもわかんないしねww

 

 

最後に

 笑えるところもあり考える場面もあり「バービー」という幼児向け玩具を題材にしているにしては奥は深めに描かれていたのかなと。

 ただそういういい作品だったからこそ公開前の騒動がマイナスすぎる。日本だけじゃなくてベトナムとかあっちのことも含めて非常に残念でならない(´ω`)

 

 本来そういうのは映画の内容と関係がないにしろ個人的には製作の意向も一緒に評価したいかなって。俳優さんが何か悪いことしたら公開中止したりVODでみれねくなったりするじゃないですか?

 それと一緒で作品に対してのイメージだったり、この人めっちゃいい演技しているけどあんなことしたんだよねぁとか考えさせられちゃうからね。

 

 そうなってしまっても仕方がないことをワーナーはしたわけです。

 

 特に作品が男女平等みたいな道徳的目線をテーマに置いてきているから余計にあんなことしちゃいかんやろ!ってなる。そのあたりがこれから見る人にも影響していくかですかね?

 

 まぁみんな整形とかしなくてもそのままで一番綺麗だよってことです。私も容姿がいいわけではないですがこの作品見て「今のままでもいいんだ」って悩みはれる人もいるんじゃないかな。

 私はどうにもならないもんだと思っているから諦めていますけどね(・Д・) 努力はしますが整形とかは100%しないですねw 正常な体を異常にしたいとは思わないのでww

 

 と、そんなことは置いといて人によっては心に刺さる作品だったのではないでしょうか!?

 

 ってなわけでまた次回 ´ω`)ノアリャシタ

 評価 ☆☆★★★2/5