2005年にワーナー・ブラザーズ製作の『チャーリーとチョコレート工場』が公開され全世界で爆発的ヒットを記録しました。この作品を見たことあるって人も多いでしょうし、他に同じような作品があまりないので印象にも残りやすい。
ただ映画はすごく知られているけどもともとは児童小説だったとかヒットした2005年の作品は2度目の映画化作品だっていうのはあまり知られていませんよね。私も知りませんでしたww( ´∀`)
そんな大人気作品のはじまりが映画になるなんて絶対見たいでしょ!ちょうどこの間見た『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』でも工場内でウンパルンパが踊ってたシーンのパロディやってましたからね。
他の作品でパロディされるほど有名な作品が現代の技術でどんな仕上がりになってくるのか!?ウンパルンパとの出会いやチョコレート工場を建設するまでのヒットをどうやってだしたのかなどのストーリーも気になるところ。
個人的には神父を演じるローワン・アトキンソン。あの人がちょい役で終わるとは到底思えないんですよね。吹き替え役をチョコプラの松尾が担当するって時点でもうなんかある気しかしないww
てなわけでさっそくいってみよ〜〜〜٩( ᐛ )و
作品情報
1964年に小説家:ロアルド・ダールが発表した児童小説をもとに2005年に公開されたミュージカル・ファンタジー映画『チャーリーとチョコレート工場』。作中に登場するチョコレート工場の工場長であるウィリー・ウォンカの若き日の冒険を描いた今作。
亡き母と約束をした“世界一のチョコレート店”を開くためにある町を訪れる。その町では「夢を見ることが許されない」のとウォンカの作るチョコレートを妬んだ組合の妨害などがありなかなかうまくいかない。そんな中オレンジ色の小さな紳士:ウンパルンパが現れたことで物語が大きく動き出す!
主人公の若きウィリー・ウォンカを演じるのは『インターステラー』(14)、『レディ・バード』(17)などに出演し『君の名前で僕を呼んで』(17)でアカデミー賞主演男優賞を受賞したティモシー・シャラメが演じる。
2021年の『DUNE/デューン 砂の惑星』で主人公ポール・アトライデスを演じ他ことでより知られることとなりました。2024年の3月にはデューンの続編も公開予定となっており今注目されている俳優の1人ですね!
他には『オペレーション・フォーチュン』(23)、『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』(23)のヒュー・グラント、『Mr.ビーン』やで『ジョニー・イングリッシュ』シリーズお馴染みのローワン・アトキンソンなどが脇を固める。
今作の監督はポール・キング。実写版『パディントン』シリーズ(14,17)を製作しBAFTA映画賞(英国アカデミー賞)で2部門にノミネートされました。
製作陣には映画版『ハリー・ポッター』シリーズ(01〜11)の全8作品を手がけたデヴィッド・ハイマンを迎えて鮮やかで心躍る演出を作り出します。
『パディントン2』で監督とプロデューサーは一緒に製作していたことがありますのでそれぞれの特色もわかっていることでしょう。ただの「若者が大成する」だけではなくそのプロセスをミュージカルで演出するため過去作のようなボリュームを現代の技術でどのように表現するのかが気になりますね!
あらすじ
ウォンカの夢は、亡き母との約束した世界一のチョコレート店を開くこと。世界一のおいしくて、空だって飛べるウォンカの“魔法のチョコ”は町のみんなを虜に!
しかしそこは<夢を見ることを禁じられた町>ーーその才能を妬んだ“チョコレート組合3人組”に目をつけられてしまう。
さらに、ウォンカのチョコを盗むウンパルンパというオレンジ色の小さな紳士も現れたから、さあ大変!
果たしてウォンカは無事にチョコレート店をつくることができるのか?
※引用元:公式HPより
キャラクター<俳優名>
ウィリー・ウォンカ<ティモシー・シャラメ>
魔法のチョコレートを作る、純粋すぎるチョコ職人。夢は、亡き母と約束した世界一のチョコレート店を開くこと。純粋な心ときらめくイマジネーションを持ち、“魔法のチョコレート”で人を幸せにする。
ヌードル<ケイラ・レーン>
ウォンカの魔法を信じる孤独な少女。夢見ることを諦めていた、ひとりぼっちの少女。ウォンカと出会い、人を信じることを知り良き相棒になる。
ウンパルンパ<ヒュー・グラント>
チョコを盗む小さな紳士。チョコを盗み続けるウォンカの宿敵。でも、それには驚きの理由がー?踊りだしたら止まらない、オレンジ色の小さな紳士。
スラグワース&プロドノーズ&フィクルグルーバー<パターソン・ジョセフ&マット・ルーカス&マシュー・ベイントン>
ウォンカの夢を邪魔する町の実力者。〈夢見ることを禁じられた町〉を牛耳るチョコレート組合3人組。自分たちよりおいしいチョコを作る者は許さず、ウォンカの前に立ちはだかる。
警察署長<キーカン=マイケル・キー>
チョコが好きすぎて、悪事に手を染める警察署長。チョコが好きすぎてチョコレート組合と手を組み悪事に手を染め、ウォンカの夢の邪魔をする。
神父<ローワン・アトキンソン>
謎に満ちたチョコレート中毒の神父。敵か?味方か?チョコレート中毒の神父。彼の教会には、あるとてつもない秘密が…?
ミセス・スクラビット&ブリーチャー<オリビア・コールマン&トム・デイビス>
意地悪でがめつい、お金が好きな宿屋の主人とその相棒。ウォンカが泊まる宿屋の主人と相棒。お客を騙し、お金を巻き上げている。
パイパー&ロッティー&アバカス&ラリー<ナターシャ・ロスウェル&ラキー・タクラー&ジム・カーター&リッチ・フルチャー>
ウォンカの仲間たち。ウォンカと同じ宿屋に泊まる住人。魔法のチョコレートに魅せられ、やがてウォンカの良き仲間となってゆく。
※引用元:screenonline.jpより
感想
全てのはじまりは「夢を見ること」から。組合の妨害に遭いながら自分の店を持てるように奮闘するウォンカを描く。今回のウォンカはチョコ愛がすごくて人を疑わない心優しい青年( ´∀`)
甘さの奥にある苦さ
チャーリーとチョコレート工場でお馴染みのキャラクターであるウォンカがチョコレートで大成するまでを描いた今作。ストーリーはオリジナルで2005年に公開された作品とは違った設定で構成されています。
今作のコンセプトは「夢」。自分自身が歩む人生のあらゆることが「夢を見ることからはじまる」というのがメインのメッセージとして語られている一方で、裏側には社会的な格差から夢を見ることもできないような人たちも存在している社会問題の片鱗も描かれている作品にも見えます。
自分のお店を持つことを夢見て船でやってきた青年・ウォンカ。言葉の読み書きよりもチョコレート製造に時間を費やすほどチョコが大好きで「その材料は何!?」と思っちゃう珍しい素材をチョコに採用しているのが特徴。
そんな青年がいざ店を開こうと都会に繰り出したら怪しい契約書で借金漬けにする宿屋のクラビットとブッチャーに出会い、世界的に有名なチョコレート組合の3人から妨害されたりする姿は私たちのいる現実でも起きている詐欺や大企業の搾取を描いたような印象を受けました。
宿泊費の支払いのために働くことになるんですが、先に働いていたアバカスたちは長い期間労働を強いられ希望を持つことも無くなってしまうほど。この宿屋でずっと育ってきたヌードルはクラビットの気に触ることをしてしまうとお仕置きされる怖さもありウォンカの行動力にも「やめておけ」と止めるほど。
チョコレートなんて今まで食べたことのない彼女にチョコを作って食べさせてあげますが、チョコのおいしさにこれから食べることができないとより毎日が辛く感じちゃうと悲観的になってしまう。
その原因が「夢を見ること」自体に罰金を課せられたりしているので頑張って這い上がることすら難しい状況にしている権力の強い人が裏で社会をコントロールしている構図を描いていると考察できてしまいますね。
公的機関である警察や作中に登場する教会の神父などがチョコレートを条件に買収されており、一般市民がどう足掻いても現状を変えることができないように社会が作られてしまっています。
チョコレート組合の3人がウォンカが作ったチョコを食べて彼が脅威になると判断し、あの手この手で諦めさせようとします。ウォンカの性格が前向きなのでさまざまな障害をおいても諦めることなく最終的にクラビットに妨害を依頼するまでに。
組合のメンバーが自分自身の席を守るために手段を選ばないのがなんとも人間の汚い部分を描いていて結構好きですね。胸糞悪いですけど。
誰でも長い間そういう環境にいれば夢を見ることもなくなっちゃいますよね。現実でも同じような境遇の人もいますし、私の周りにもそういうような人もちらほら。
でも結局どういう気持ちを持つかの問題ですよね。諦めちゃうのかウォンカみたいに考えていろんなことを試すのかですよ。
まぁなかなかあんなにいろんなことをされたりして立ち直れるのかってのも難しいと思います。ウォンカはありとあらゆる人を信じる“性善説”信じてるようなタイプの人間で散々騙されてきても挫けない。
あそこまで悲観的にならない+少しだけ視点を変えるだけで効率や実際に夢を叶えるようなやり方を見つけられるというリーダー気質もあります。
作中でもヌードルはじめ他の労働させられているメンバーと協力して店を開くまでに成長することができたわけですからね。宿屋の仕事はウォンカの発明で自動化して他に時間を割けるようにしているのも現代のIT化みたいな部分をその時代に合わせて描いているんじゃないでしょうか。
そんな彼も心が折れてしまうシーンもあり裏の立役者はウンパルンパでした。黙って引き下がらずやり返してやるっていうハングリー精神を持っていてそれに触発されて組合に立ち向かいます!
最終的には自分自身が進んで行動しないと何も変わることはないってことですよね。なんでもいいからやってみてダメなものはどうやったら良くなっていくのかって考える人こそがこうやって成功していくんでしょうね( ^ω^ )
チョコは美味しいだけじゃダメ
組合の3人が1個口にしただけで「こいつは強敵だ!」と思わせてしまうほど美味しいウォンカのチョコレート。そんな美味いチョコレートってなかなか口にできないですよね。 幼少期に母が作ってくれるチョコレートが美味しくてその美味しさの秘密がずっとわからないままウォンカは大人になっていました。
母との約束を果たすため+その秘密を教えてもらうために頑張ってきてたわけですがその答えは幼き日に母からもらったチョコの包みの中に隠されていたんです。
その中にはウォンカ印のチョコレートでお馴染みの“金のチケット”に母の直筆で「誰かと分かち合うこと」が美味しさの秘密であることが書かれていました。
そうなんですよ。母親が作ったチョコはめっちゃ特別な材料を高いお金で買って作ったものではなくて少年時代のウォンカが「母が作ったチョコを母と食べた」からめっちゃ美味しく感じたわけです。
これってチョコだけじゃなくて食べ物ならなんでもそうなんじゃないでしょうか。どんなに安いもしくは高い料理であっても1人で食べるんじゃなくて友人や恋人、家族と一緒に食べるから満たされるんです。
私も子供の頃に連れて行ってもらったファミレスや回転寿司がすごく思い出に残っています。これは両親+兄弟と一緒に行って食べていたからこそ他の食事より鮮明に記憶されているということ。
この金のチケットの設定って2005年に公開された作品にもつながるような内容にもなっていますよね。あの映画のウォンカって甘いものを食べるな!って親から止められていて歯にめちゃくちゃゴツい矯正器具を着けられてましたよね。
でも本人は甘いもの食べたかったし誰かしらと一緒に過ごすのを心のどこかで夢見ていたんです。だから最終的にフレディ・ハイモア演じるチャーリーの家族と食卓を囲むことができた。誰かと過ごすことを大切にするという点は今作でも引き継がれていてストーリー自体はオリジナルになるんですがこういう設定部分はしっかり残されていたので前に公開された作品に対してかなりリスペクトしているのを感じました。
組合の裏取引を解明したウォンカは母のメッセージを見て今回一緒に頑張ったヌードルたちと分け合って実際に母の言葉を噛み締めていました。ヌードルから味の感想を聞かれて子供の時に食べたものと相違がないことでより理解を深められたと思います。母は偉大ですね!( ^∀^)
最後に
前に公開された作中では工場の従業員にスパイが紛れ込んでいてレシピを盗まれてしまうのだそう。それをきっかけに人間不信になり従業員を解雇しウンパルンパを工場職員として招き入れました。
今回は工場を建てる段階でウンパルンパを味見役に引き入れていますからこの設定で続編とかはあるのかな!?もしかしたら誰かが裏切るか外部から出展してきたもっと大きい企業に潰されそうになるなどはありそうですね。
今作はあくまで工場のスタート地点を描いただけなので世界にウォンカ印のチョコが広がるまでをみたいって気持ちはあるので続編とか出して欲しいです!(゚∀゚)
このオリジナルシナリオに原作のストーリーを織り交ぜて次回作を作るってのもありかと思います。過去に公開されたものを現代版に落とし込むとかね。 ワーナーとしてもこれで終わりにするには勿体無い作品でしょうから今後に注目したいです!
個人的にはローワン・アトキンソンの立ち位置が少し後ろ目だったので色が薄かったかなって感じました。敵側だけど組合よりかは後方に位置しているからそこまでふざけた感じもなくて落ち着いた演技でしたね。 まぁ要所要所であの顔芸が垣間見えていましたけどもww( ´ ▽ ` )
結構忘れがちになっちゃうんですがミュージカル映画なんですよね!耳に残る歌と軽やかなダンスで純粋に楽しめるし、エンドロールでウォンカ以外のキャラクターがどうなったのかを見せてくれるのはかなり優しい作りになっていました。
今回はウンパルンパがいっぱい出たのは一瞬だったので次は工場で踊ってるいっぱいのウンパルンパを見たいですね!ヒュー・グラントがディープ・ロイみたいに何テイクも撮ってくれたらいいですけど…。無理そうならそうですねぇ…、『翔んで埼玉』で頑張ってたユリアンレトリバーに特別出演してもらいましょうか!?ww( ^ω^ )
ってなわけでまた次回 ´ω`)ノアリャシタ
評価 ☆☆☆☆★4/5