ゴーヤの気ままに映画

見たい作品がある時に書いているので定期更新ではありませんが大体月に2,3本は新作鑑賞して投稿しています!文章は苦手なので下手なのはご容赦ください。評価は甘口カレーくらいの甘さ( ^ω^ )

映画『最後まで行く』あらすじ・感想・ちょっとネタバレ 最低刑事の地獄の4日

 

 アクションがめちゃくちゃすごくて有名な俳優・岡田准一。『SP』とか『ファブル』シリーズのアクションもすごかったですが基本的にどれも責めるというか肉弾戦を挑みに行くんですよね。

 そんな作品が多い中今作は逆に「逃げる」側にいるというね。『ファブル』も殺し屋家業から逃げているっちゃ逃げているんですが最終的には敵を根絶やしにしているのでまぁノーカンってことでww

 

 ひとつの交通事故がきっかけで極限まで追い詰められる岡田准一が普段のアクションとどう違うのかがかなり気になりますし、もととなっている韓国映画を見たことないので純粋に結末も気になっています。

 韓国版と違って日本版の結末なんかも用意されているんでしょうかね。そのままだと面白くもないですね。藤井監督が何かしらアレンジしてくるでしょう。(たぶん)

 

 ってなわけで岡田准一主演の最新作楽しみですね!前の出演が去年の『ヘルドッグス』(22)ですかね?だいたい半年ちょっとくらいぶりの新作どんな結末とアクションが待ち受けているのか!?

 

 さっそくいってみよ〜〜〜٩( ᐛ )و

 

 

作品情報

 2014年に公開された韓国映画『最後まで行く』を日本版にリメイク。陰謀に巻き込まれていく刑事と彼を追う監察官が織りなす地獄の4日間を描く。

 もととなった韓国版『最後まで行く』は第67回カンヌ国際映画祭の監督週間招待作品として選出され、今回の日本リメイクより以前に中国、フランス、フィリピンでリメイクされている。

 

 フランス版リメイク『レストレス』は2023年2月にNetflixで一斉配信され全世界でグローバルランキング1位を獲得。世界中の映画ファンを魅了した。

 

 圧倒的緊張感とスピード、少しコミカルで笑えるシーンのあるストーリーが特徴的な作品で日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した藤井道人が監督を務める。

 主演には本格的な格闘アクションが有名な岡田准一、対決するエリート監察官は監督の作品で主演を経験している綾野剛が出演。

 

 事故をきっかけに裏切りや罠などの手に汗握るサスペンス・エンタメがスクリーンに描かれる!どのような結末が2人の対決を終わらせるのか!!

 

 

あらすじ

 年の瀬も押し迫る12月29日の夜。刑事・工藤(岡田准一)は危篤の母のもとに向かうため、雨の中で車を飛ばす。

 工藤のスマホには署長から着信が。「ウチの署で裏金が作られているっていう告発が週刊誌に入ったが、もしかしてお前関わってるんじゃないか?」という淡島の詮索に「ヤバい」と血の気が引く工藤は、何とかその場をやり過ごしたものの、心の中は焦りで一杯になっていた。

 

 そんな中、美沙子(広末涼子)から着信が入り、母が亡くなった事を知らされた工藤は言葉を失うが、その時、彼の乗る車は目の前に現れた一人の男を撥ね飛ばしてしまう。

 すでに彼が絶命していることが判ると、狼狽しながらもその遺体を車のトランクに入れ立ち去った。途中、検問に引っかかるも何とかその場をごまかし署に辿り着いた工藤は、署長に裏金との関与を必死に否定し、その場を後にする。

 

 そして母の葬儀場に辿り着いた工藤は、こともあろうに車で撥ねた男の遺体を母の棺桶に入れ、母とともに斎場で焼こうと試みる。

 その時、工藤のスマホに一通のメッセージが入る。「お前は人を殺した。知っているぞ」というその内容に、腰を抜かすほど驚く工藤。

 

 その後メッセージは「死体をどこへやった?言え」と続く。まさかあの晩、誰かに見られていたのか…?そのメッセージの送り主は、県警本部の監察官・矢崎(綾野剛)。

 彼もまた、ある男が行方不明となり、死んでいたことが判明し動揺していた。そしてその男こそが、工藤が車で撥ねた人物だったのだ。

 さらにその裏には、矢崎が決して周囲に知られてはいけない秘密が隠されていた。追われる工藤と、追う矢崎。

 

 果たして、前代未聞の96時間の逃走劇の結末は?

 そして、男の遺体に秘められた、衝撃の事実とは!?


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監督情報

 今作の監督は藤井道人。

 大学卒業後にオリジナルのビデオ作品やインディーズ映画を製作していたが2014年に公開された『オー!ファーザー』で商業映画監督デビュー。その後1〜2年おきに新作を公開し、2019年に同名ノンフィクション作品を映画化した『新聞記者』で第43回日本アカデミー賞最優秀賞作品賞を獲得。興収6億円を超える大ヒットを収めた。

 

 映画だけでなくドラマ、ミュージックビデオ、CMなども多数手がけており、ドラマでは『アバランチ』が有名作品ではないでしょうか。 2022年に公開した『余命10年』では30億円を超え最近の作品としては1ヶ月前に公開された『ヴィレッジ』を製作。

 

 かなり広い範囲で活躍されていてその作品数もかなり多いので製作自体のノウハウはもちろんですが構成なんかも安定している方だと思います。 ヴィレッジもかなり狂気性のある作品でしたが今回は作風も異なりますし、この短期間で監督の新作が見られるのが驚きですよねw

 

 今作の出来栄えも楽しみです!

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新聞記者

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余命10年

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キャスト<俳優名

工藤祐司<岡田准一

埃原署刑事課

 

矢崎貴之<綾野剛

県警本部監察課

 

工藤美沙子<広末涼子

祐司の妻・別居中

 

尾田創<磯村勇斗

裏金を握る謎の男

 

淡島幹雄<杉本哲太

刑事課長

 

仙葉泰<柄本明

仙葉組組長

 

久我山太地<駿河太朗

刑事課

 

川上昌平<駒木根隆介

刑事課

 

梶征士<山中崇

交通課

 

松田優生<黒羽麻璃央

刑事課

 

植松由紀子<山田真歩

矢崎の婚約者・県警本部長の娘

 

岸谷真由子<清水くるみ

尾田の仲間

 

※引用元:公式HPより

 

 

感想

追い詰められた男が行きつく最後は!?同じ刑事同士が過ごす年の瀬の4日間。2人それぞれの背景がよりこの作品のストーリーを面白くさせており良かったです!!( ^ω^ )

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

追い詰められていたのは1人じゃなかった

 母親が危篤のため急いで車を走らせ、それと同じタイミングでヤクザから裏金を受け取っているとリークされ人を轢いてしまう。しかもその現場を誰かに見られており不運に連続で見舞われてしまう男とある理由で彼を追い詰めて行く男を描いた作品。

 表向きに起こっていることと裏で起こっていることが徐々に繋がって後半は今までの出来事全てを回収しに畳み掛けてくる展開でシリアスなのに岡田准一のたまに出てくるコミカルさが笑いを誘う日本版『最後まで行く』でした!

 

 韓国版の『最後まで行く』は見たことがなくて今回が初めてだったのですがめちゃくちゃ面白かったww 1人の刑事に不運が集中してなんとかするだけかと思ったら別の人間の不運とか、警察という大きな組織の闇の部分が出てきたりと徐々に物事が膨らんできて最後まで飽きずに行きましたね( ^∀^)

 

 楽しめた要因はストーリーが絡んでくるのはもちろんなんですがやっぱり岡田准一の演技が個人的には良かったですね。いつも見ている岡田准一の演技はアクションバリバリで不安な顔というか弱々しい表情を見せるのはあまり見ないんですが、今作ではパニックをおこしまくりだからその顔がまた笑えるんですわw

 

 ストーリー的には綾野剛演じる矢崎側にも不運が起こっていてそれをなんとかするために動いていたんですよね。平静を装いながらずっと登場していたとは。

 しかも今回工藤が追い込まれて行くきっかけが矢崎の存在にあり、それが今作の満足度をさらに高めてくれていたと思います。

 

 矢崎の落ち方が工藤に比べるとかなりのものですがこの追い込まれた人間の行動や表情がいい味出ていて、綾野剛の矢崎はサイコ味が強くて最後に工藤を車で追いかけてきた顔とかマジでヤバい(゚∀゚) あの顔がいいんだよなぁ。

 

 ただこの2人がメインでストーリー展開されてはいくものの私の大好きな柄本明さんは今回もめちゃくちゃいい役・仕事をしてくれました。

 作中に出てくる“トカゲ”のくだりで工藤の心は動かされますが彼だけじゃなかったんですよね。実は尾田も金の取り立てをされている時にトカゲのことを言われて今回の騒動を起こしたわけで、もう最初からあそこの金を目当てにしていたでしょw 力のない場末とかよく言うわ!

 

 思っていたよりも話をうまく組まれていて韓国版を知っている人は日本版に変えられているシーンを探すのも楽しそうですよね。立場的に差のある2人を同じ土俵に連れてくることで底辺同士の面白さを見せながらストーリーをうまく再構成した作品に仕上がっておりました( ´∀`)

 

 

メインキャストの2人

 今作の岡田准一と綾野剛が演じた役は全く逆の性質で岡田准一に関しては珍しくヘタレ感満載の主役。今まで見てきたすごいアクションをこなすかっこいいイメージではなくどちらかというとヘタレにひらパー兄さんを混ぜたようなキャラクターでコメディセンスが結構ありました。

 

 遺体をどう運ぶか、誰にも見つからないように騙す時の音楽なんかも緊張感を煽るものばかりで映画として「バレない」とわかっていても全部ドキドキしてしまう+岡田准一が「やばいやばい!バレる!!」って顔するからこっちも感情移入してしまってね。

 ただそんなドキドキするシーンなのにその時の工藤の行動が意外性前回のものなので笑ってしまう。なんとか証拠隠滅できないかと奮闘するあまり後先考えていないんですよねww

 

 だからなんとか修羅場を潜っても携帯とか痛いの保管とかで汗かいちゃう。「うわぁ。流石にダメだ」って。

 冒頭から「母の死」、「ヤクザからの裏金」、「交通事故」が重なり「なんで俺がこんなことに」みたいな顔からずっと顔芸が光っている。

 

 綾野剛も普通の監察官かと思ったら後半から崖っぷちに追いやられている様子が描かれていきます。しかも矢崎のスタートは工藤よりも前の日からスタートしており、頑張って築き上げた地位を守るために悪戦苦闘。

 工藤とあった時とか警察署で待つ時は割とクールな受け答えかと思ったら目をヒクつかせてもうガチギレ。

 

 結婚相手と食前で話をしている時も尾田とのやりとりで腹を立たせていて彼女にそんな姿見せることなんてできないから平静を装った対応。この演技がもう求めていたところドンピシャなんですよね。

 内心は暴れ回りたいけど自分の上司の娘と結婚しているからそんな姿見せられないし、マネロンの玄関口をその上司がやっているから板挟みでかなり窮屈そう。あれはストレス溜まっちゃうよね。

 

 私的には結婚式で尾田に出し抜かれた時の顔が一番好きかな。金が保管されている金庫を開けるのにカードキーだけじゃなくて矢崎の指紋がいるんですが、それをまんまと採取され書き換えられてしまう。

 式で記念の手形を取るってのを予約していたんですがそれを使って尾田側の女が手形をおさせて指紋をゲット。

 

 その時の尾田が「バーカッ!!!」と罵るんですがそのシーンが工藤が葬式前にやったのと被さって怒り爆発!寺の駐車場でボコボコにしちゃうんですよ。あまりにもリンクしすぎですよねww

 

 その後も上司をボコったり工藤の娘を誘拐したりと吹っ切れて手段を選ばなくなっていったんですよね。矢崎の置かれている状況が彼をここまで行かせてしまっていてもう収拾つかなくつかなくなっちゃってるからね。

 

 今作はかなり切羽詰まって追い込まれてしまった人間の行動が見られて綾野剛のイかれっぷりが輝いておりましたねww ここまでの狂い方を韓国版ではしていたんでしょうかね?

 

 

最後に

 最終的にあの2人はどうなっちゃったんでしょうね?!別にハッピーで終わったわけでもないし工藤と矢崎のバトルも終わった感じではなく車を接触させながら新年の街を走理抜けて行くという危なっかしい最後でした。

 

 結局金は仙葉が2人の隙をついて持って行ったしね。ちゃんと完結するというよりも「人間としての最後」には到達していたと思います。

 天と地の差がある両極の2人が最終的に同じ土俵に立ち対決するけど、実は仙葉の手のひらの上で踊らされていたという構造。最初から仕組まれていたんですねw

 

 やっぱこういう役を柄本さんがやると味がまぁすごいんですわ( ^ω^ ) どの作品もメインではないけど「サイドのメイン」的な立ち位置。さらにそれを感じさせないってのがあの人の腕なんですよ。

 しかもどの作品でも大体全てを見通していて知っている。『死刑にいたる病』とか『シャイロックの子供たち』とか『湯道』とかね。どれもよくわからん人だなって印象だったりするんだけど頭はキレキレで、本領発揮するまでの間に切れ者感を感じさせないから毎度気持ち良くさせてもらってますわ( ´∀`)

 

 アクションあり、笑いあり、ドキドキ・ハラハラ・ヒヤヒヤあり、驚きありのしっかりサスペンス要素もある。こんなてんこ盛りの「バクダン丼」なのに味がちゃんとまとまっていて飽きないし個人的にはかなり評価高かったです。

 

 今度はどんな岡田准一が見られるのかな。今回かなり満足してるから次も楽しみだ!!

 

 ってなわけでまた次回 ´ω`)ノアリャシタ

 評価 ☆☆☆☆★4/5